【デイリー・コリア・フォーカス】26年2月9日号
皆さま、アンニョンハセヨ。
今日2月9日はなんと、名古屋から「デイリー・コリア・フォーカス」をお届けします。
昨日午後に、名古屋で講演がありました。今年一番の寒さと衆院選が重なった日でしたが、おかげさまで盛況のうちに行うことができました。
会場で売るために持ち込んだ本も40冊が完売となりました。まだまだ本の存在自体が知られていないのだなと、改めて思いました。
ニュースレターをお読みのみなさんもぜひ、拙著『分断八〇年』をよろしくお願いいたします。
会場の様子。どの講演もそうですが、参加していただいた方々との交流も貴重な時間です。
さて、今日の目次は以下の通りです。
出張中ということもあり、昨日の衆議院選挙に対する韓国メディアの受け止めを簡略に整理します。
1:高市自民党圧勝、韓国メディアの‘3つの視点’
2:今日の時事韓国語「자민당」
1:高市自民党圧勝、韓国メディアの‘3つの視点’
8日投開票の衆院選は、高市氏率いる自民党が単独で議席数の3分の2を確保するという、圧倒的な勝利を収めました。
韓国メディアはどう報じたでしょうか。
結論から言うと、「戦争可能な国家へ」、「日中関係の悪化懸念」、「改憲」という三つの視点が各紙に含まれていました。
保守系日刊紙「東亜日報」は9日付の社説「自民圧勝…‘強くなった高市’と実用的な同行を続けよ」の中で、高市氏を「強硬保守」と称しつつ、高市政権下で「普通国家化」に弾みがつくと見立てました。
この場合の「普通国家」が持つ意味について、同紙は「戦争できる国家への転換」と説明しています。
一方で、日本の安全保障強化は韓日関係において警戒すべき部分があるとしながらも、一定の理解を示す姿勢を見せました。第二次トランプ政権からの要求であり、さらにそのトランプ政権ともやや距離が生まれる中で不可避の方向であるというものです。
さらに、高市政権が今回の選挙で得た「安定的な基盤と強力なリーダーシップ」とは、今後の日韓関係における自信と動力として作用するとしました。
そしてこんな高市政権との間に協力を強めながらも、過去の歴史問題において日本の柔軟なアプローチを導きだすことが、李在明政権の課題としました。
保守系日刊紙の「中央日報」も9日付の社説で衆院選を扱いました。
高市氏が今回の圧勝を機に国政を掌握したことで、「日本の右傾化への歩みと、平和憲法の改定議論が加速化するという憂慮が出ている」としました。
また、高市政権はやはり「普通国家(東亜日報と同じ脈絡の言葉)」を目指し、攻撃的な軍事的力量を持つ場合、東北アジアの戦略的な均衡を根本から揺るがすと指摘しました。
日本の再武装が域内の軍備競争を触発し、結果として東北アジアの平和を脅かす「導火線」となる可能性があるというものです。
また、日本の独自の軍事力強化は韓日米安保協力体制にひびを入れ、東北アジアの地政学的リスクは一層高まるとも言及しています。
日本と中国との関係改善も当分は難しいだろうと展望しました。特に、日本がより強硬な姿勢をとりそれが日中韓の領土や歴史問題と結合する場合を警戒しました。
韓国との関係については、日本は現在の良い日韓関係に冷水を浴びせてはならないと注文しています。
具体的には今月22日の「竹島の日」の行事に閣僚級の人士を送ることや、靖国神社参拝を自制すべきとしました。高市政権が「韓日・韓日米の協力強化に、真情性をもって取り組む姿を見たい」という結論でした。
韓国最大の通信社「聯合ニュース」のアプリでは、日本の選挙の話がトップに。「日本の自民党、総選挙で歴代最多議席...単独改憲発議線も超える」とあります。内容は選挙結果を伝えながらも、参議院の構成により改憲はすぐには難しいという点、靖国参拝に触れたことなどを扱うものでした。9日午前6時検索。
最も部数が多いとされる保守系日刊紙「朝鮮日報」は社説で取り上げることしませんでした。
東京特派員による「国民79%が保守政党に投票…最強権力高市、日本をどこに導くか」という記事で、改憲や非核三原則の見直し、日本維新の会が主張する「核保有」に関して紹介しましたが、全体的に深い分析などはありませんでした。
リベラル紙ではどうでしょうか。
「京郷新聞」では、9日付けの記事で「日本の自民党、議席3分の2を超え圧勝…‘戦争可能国家’改憲推進に弾力」、「‘圧勝’高市、『平和憲法改憲は党論…具体的な改憲案の議論を希望」という形で報じています。
社説ではないこともあり、オピニオンが存在しない平凡な記事でした。
もう一紙「ハンギョレ」では8日付けの記事「暴雪を貫く高市熱風…『強い日本』右傾化に込もる力」という記事で、「自民党内部でも指折りの右派である彼女の右派的な政策推進に力が込もる」とし、「凍りついた中日関係は当分の間、回復が難しい」と見立てました。
また、9日付けの記事「高市圧勝に中・日の葛藤が大きくなる可能性…‘軍事力強化’動力の確保」という記事では、「高市政府の動きと中国の対応が合わさることで、東北アジア情勢の不確実性もより一層高まる見通しだ」と書いています。
なお、憲法改正に関しては、参議院での自民党の議席が過半数にも達しない点を指摘し「難しい」と評価する社がある一方、これを知ってか知らずか、明日にでも憲法が変わるかのように書く記事もありました。
韓国では一般的に、日本政治への関心は「どうせ自民党だろう」という水準で止まっているので、深みのある記事を探すのはなかなか難しいのが実情です。
最後に、韓国の李在明大統領は9日午後、高市首相に向けたメッセージをX上で発表しました。内容は以下の通りです。
李在明大統領の投稿に日本語部分含まれていました。
2:今日の時事韓国語「자민당」
「チャミンダン」と呼びます。漢字では「自民党」となります。
今日はここまでです。今朝は名古屋で日朝関係をよく知る人物にインタビューをしていたため、発信が遅れました。
今は9日午後3時半過ぎですが、これから韓国メディアの取材を受けます。日本の選挙結果について聞きたいそうですが、私に聞いてどうするのでしょうか笑
いずれにせよ明日、韓国に戻ります。
日本に関しては数日内に意味のある記事が出てくると思うので、それを待ちたいと思います。
それではアンニョンヒケセヨ。(徐台教)
すでに登録済みの方は こちら
提携媒体
コラボ実績
提携媒体・コラボ実績