徐台教ニュースレター『新・アリランの歌』のご紹介

アンニョンハセヨ!

私は韓国に住むジャーナリスト、徐台教(ソ・テギョ)です。既にインターネットのどこかで私の記事やSNSの発言などに接したことのある方にも、またそうでない初めての方にもご挨拶いたします。

この度、新たな試みとしてニュースレターによる記事の有料配信を始めることにしました。その目的や内容について説明いたします。

目次(お好みの部分からお読みください)

(1)有料ニュースレターから得られるものはこれだ!

(2)徐台教とは何者か?

(3)なぜニュースレターを始めるのか?

(4)なぜ有料にするのか?

(5)これまでのヤフー記事などとの関係は?

(6)購読の方法や価格は?月何回?

(7)おわりに:「不安」よりも「確信」があります

(1)有料ニュースレターから得られるもの

ニュースレターを通じて、長く朝鮮半島情勢を見続け発信してきた専門記者・徐台教によるニュースの解説をはじめ、日本には入ってこない最新の文化情報を知ることができます。

全体は大きく4パートで構成されます。それぞれの魅力は以下の通りです。

・消費するのではなく、理解するためのニュース

ニュースレターでは、▲南北関係(韓国と北朝鮮の関係)、▲朝鮮半島情勢(非核化、米朝関係など)、▲韓国政治、▲韓国社会、▲日韓関係という5つのテーマに絞って動きを追跡していきます。

テーマを絞り、情報を更新し続けることににより、読者はどんな変化がどんな理由から起きているのかを継続的に知ることができます。前後の脈絡が途切れた一過性のニュースを消費するのではなく、出来事を「理解」することができるようになるでしょう。

・最新の書籍や映画評をお届け

過去6か月以内に韓国で出版された上記5つのテーマに関わる書籍の書評と、やはり上記テーマに関わる映画の映画評を書いていきます。

できるだけ新しい韓国の作品を紹介することで、読者はまだ、日本社会には知られていない文化的な動きを知ることができます。

書評と映画評の両方を毎号掲載できればよいのですが、ペースを掴むまでは最低でもどちらか一つを掲載します。

・言論活動による「変化」を実感

私はこれから、韓国で韓国語による発信にも取り組むなど、社会のよりよい変化を支えるための言論活動を広げていきます。

これにより私は、普段は目に見えない社会の小さな変化にじかに触れることになります。この内容を読者と共有していきます。少しずつ、しかし確実に変わる社会の姿を知ることで日常の生活も楽しくなるでしょう。

・韓国での生活を追体験、グルメも

私は韓国に住んで20年以上が経ちます。ニュースレターを通じては、取材者として、中学2年生男子と小学4年生女子を韓国で育てる親として、主夫業10数年の韓国物価通として、日常の視点を共有していきます。

そして私は酒と人と本と子どもが大好きです。これまで記事にしたことが無かった生活上の内容を共有することで、読者は韓国で生活することがどんなことなのかを、庶民の目線でより深く知ることができます。美味しいお店の情報もこっそり教えます。

また、番外編(?)として、ニュースレターへのコメント機能を通じた読者とのやり取りを積極的に行う予定です。

個人的に韓国で一番好きな食べ物であるスンデクッ(豚の腸詰めを入れた豚or牛ベースのスープ)の情報も出していきます笑

個人的に韓国で一番好きな食べ物であるスンデクッ(豚の腸詰めを入れた豚or牛ベースのスープ)の情報も出していきます笑

(2)徐台教とは何者か

改めて自己紹介をいたします。

私は1978年、群馬県多野郡新町(現高崎市新町)に在日コリアン3世として生まれました。曾祖父と祖父が1920年代に現在の韓国・慶尚南道陜川郡から日本へと渡ってきました。

私は小学校は前橋にある朝鮮学校を卒業しました。中学は高崎市の市立高松中学校、高校は県立高崎高校を卒業しました。そして3年間の社会人生活を経て99年秋に渡韓、2000年3月に韓国の高麗大学に入学し、05年2月に東洋史学科を卒業しました。

韓国では大学在学中からいわゆる脱北者(北朝鮮を逃れ韓国に移り住んだ人々)に勉強を教えるボランティアをはじめ、卒業後は韓国ソウルで北朝鮮を含む東アジアで、人権と開発の調和を目指す人権NGOを立ち上げ、5年間運営してきました。その後09年から約5年間、日本メディアで働きました。この時、3年間日本に住んでいます。

12年夏から韓国に再移住し、15年に韓国に「永住帰国」すると共にジャーナリストとして独立し、現在に至ります。100年ぶりの「帰還」となりましょうか。在韓22年となり、人生の半分を韓国で過ごしています。

ジャーナリストとしては、ヤフー個人ニュース(現エキスパート)に300本弱の記事を配信し、過去にNHK、TBS-BS、日テレBSなどのテレビ番組や、TBSラジオ『荻上チキ・Session』やJ-WAVE『JAM THE WORLD』などのラジオ番組に出演しました。

さらに『ポリタスTV』や『Dialogue for People』などのYouTube番組に出演し、他に『週刊エコノミスト』や『東洋経済オンライン』、『論座』、『世界』などに記事を寄稿しています。

2018年6月11日、金正恩とトランプによる史上初の米朝首脳会談を控え、シンガポールで記事配信中の私。

2018年6月11日、金正恩とトランプによる史上初の米朝首脳会談を控え、シンガポールで記事配信中の私。

(3)なぜニュースレターを始めるのか?

「情報の更新」に力を入れていきたいからです。

ご存知のように、今やインターネットには文字通り無数の情報が溢れています。重要なニュースもポータルサイトで二日も経てば忘れ去られ、目に付かなくなります。

次から次へと新たに重要な出来事が起き、ある事件がその後どうなったのかは、検索して情報を精査しない限り分かりません。

私は企業に所属するジャーナリストではないため、テーマを持って取材を行っています。

前述の通り、関心のあるテーマの上位5つを挙げると、▲南北関係(韓国と北朝鮮の関係)、▲朝鮮半島情勢(非核化、米朝関係など)、▲韓国政治、▲韓国社会、▲日韓関係となります。

このテーマをどう追い続け、取材や分析の成果をどう共有するのか。たどり着いたのがニュースレターでした。

ニュースレターにはできるだけ上記5つのテーマを含めます。何がどう変わっているのか、その背景にあるものは何かといった話を、テーマに沿って定期的に共有していくことで、読者の「理解」を深めることができると考えたのです。

一過性の関心で終わるのではなく、変化を追い続け、変化を作り出す。そんな情報の「土台」としてニュースレターがピッタリだと判断しました。

(4)なぜ有料にするのか?

理由は二つあります。

まず、安定的な収入の下で記事の配信を続けるためです。

これまで私は、ヤフー個人ニュース(今はエキスパートに名称が変わりました)と自社サイトを中心に、時折、他媒体への寄稿やラジオ出演などで収入を得てきました。

しかし、記事配信と収入面の関係においては、ずっと不安定な状態が続いてきました。SNSやラジオで私をご存知の方は既知のことかもしれませんが、私は2018年夏から南北関係についての書籍の執筆を続けてきました。

当時は、文在寅・金正恩・トランプが入り乱れ朝鮮半島情勢が動くかどうかという局面だったため、書籍の取材と記事配信がある程度一致していたのですが、その後、朝鮮半島の動きが膠着状態になるにつれ両立が難しくなっていきました。

例えば書籍の取材や勉強が優先となり記事配信が減ると、それに従い収入も減るといった形です。穴埋めのために翻訳や他のコーディネートなどのアルバイトをすると、記事配信がさらに減るという悪循環からなかなか抜け出せませんでした。

ようやく書籍の目処が立つようになり(これについては遠からず正式にお知らせできると思います)、ついに記事配信の頻度を増やすことができるようになる中で、毎月の固定収入を計算できる形が望ましいという結論になりました。

固定収入が得られることで、無料記事の配信がしやすくなるなどのメリットが生まれ、取材にお金をかけられるようになるなどの好循環が期待できます。

もう一つの理由は、個人配信から組織的な配信への基礎を作るためです。

これまで私は、個人で取材し、その結果を発表することを続けてきました。しかし40代半ばに差し掛かる中で、取材や記事配信を一緒に行う人物を求める気持ちが高まっています。

取材の中には一生に一度できるかどうかのインタビューや、手間暇かかる場所への訪問などが含まれます。正直ひとりでやるには惜しい、どうせやるならばこれからの未来を担う同僚(後輩)と共に仕事をしたいと思っています。

こうした人物に、仕事に見合う報酬を支払う原資として、有料配信での収入を充てていこうと考えています。

(5)これまでのヤフー記事などとの関係は?

 ニュースレターを始めるにあたり、私の配信活動は上記3つとなります。

・『Yahoo!ニュース エキスパート』(リンク)

これまで通り、ヤフー・エキスパートニュースでの配信を続けていきますが、速報と解説に絞ったものに変えていきます。単純な速報は他社から出るので、プラスアルファの速報と詳しい解説を中心に、短いインタビュー記事などを寄稿します。

依然として日本語ニュースサイトで最大のページビューがあるため、私の記者活動を社会に知らせる玄関口として活用していきます。

・『コリア・フォーカス』(リンク)

思えば自前の媒体の名前をたくさん変えてきました。

16年10月~17年5月の『韓国大統領選2017』では朴槿惠大統領の弾劾をもたらした「ろうそくデモ」と韓国大統領選挙を、17年5月~20年2月の『コリアン・ポリティクス』では南北関係と韓国政治を、そして20年3月~23年7月の『ニュースタンス』では従来のテーマに加え、日本と関連のあるテーマにおける韓国社会の変化の様相を伝えようとしてきました。

特に『ニュースタンス』では本来、日韓の社会問題を共に解決するクラウドファンディング機能を搭載することを目指していたのですが、断念し23年8月からは『コリア・フォーカス』というサイトを運営しています。

扱うテーマは冒頭でお話ししたような5つが中心となります。

ただ、その性格を宣言や演説、文書などをまとめる資料・データ・基礎知識の提供に絞り、一方で写真特集やイベント紹介というポータル機能を持たせようと考えています。

また、韓国の素晴らしいコラムを紹介し、日韓の専門家のコラムを募集するなどコラムに特化し、様々な視点を提供していきます。

・ニュースレター『新・アリランの歌』(本サイト)

ニュースレターは今後、私の記者活動の中心に据えていきます。内容は既にお話ししたので、ここでは『新・アリランの歌』という名前について説明したいと思います。

過去に金山(キム・サン)という人物がいました。本名を張志楽(チャン・ジラク)と言い、植民地時代に独立運動を行った人物です。

張志楽は1938年に33歳の若さで中国で客死しますが、その透徹した生き様は、毛沢東の伝記(『中国の赤い星』)を書いたエドガー・スノーの妻のニム・ウェールズによりまとめられました。

日本語では『アリランの歌 ある朝鮮人革命家の生涯』(岩波文庫)として翻訳(韓国では아리랑アリラン)されています。

この名前にあやかり、ニュースレターの名前を付けました。

もちろん、今は時代が違います。革命や共産主義といった目的がある訳ではありません。

ただ、本ニュースレターを通じ、張志楽が願ったような、そこに住む全ての住民が幸せになる朝鮮半島の未来をたぐり寄せることができればという一心で名付けました。

そしてこの過程を、日本語話者の皆さんと一緒に共有していければという思いです。言論を通じ朝鮮半島情勢を平和なものに変える土台の一つを作ることは、日本社会にとっても有益なものとなるでしょう。

岩波文庫『アリランの歌』の表紙。岩波書店サイトより引用。

岩波文庫『アリランの歌』の表紙。岩波書店サイトより引用。

(6)購読の方法や価格は?月何回?

ニュースレターは基本的に毎週2回、テーマ毎に分け、メールでお届けします。

まず毎週火曜日には韓国社会・韓国政治・日韓関係のニュースを、そして毎週金曜日には南北関係・朝鮮半島情勢のニュースをお届けします。

さらに両号に共通のコンテンツとして、書評・映画評・イベント紹介・グルメ情報などを追加でお送りします。

お届けするニュースレターの内容です。

お届けするニュースレターの内容です。

金額は毎月500円(税込)からとなっています。他に650円、1000円、任意という3プランが存在しますが、ニュースレターの内容やYouTubeライブへの参加資格など受け取れるコンテンツはすべて同じです。

欲を言いますと、長期的に良質の情報を提供すると共に、一緒に取材活動を行う同僚・後輩を雇用または育成するために、できるだけの支援を考えていただくと嬉しいです。

そうしていただくことで、無料記事の安定した発信も可能になり、日本と朝鮮半島の関係を良い方向に変える力を生み出すことができるようになります

なお1000円以上の場合には、一部を北朝鮮への人道支援を行う団体(韓国ならびに欧州の団体)へと寄付します。寄付の内訳は毎月公開します。

次にサポートメンバー(有料会員)の登録方法についてご説明します。

登録方法は簡単です。以下の画面に従い、クレジットカード情報を入力するだけです。個人情報は決済はクレジットカード(デビッドカード、プリペイドも可能)でのみ可能です。

なお、月に最低一度は無料でニュースレターを公開するので、それをご覧いただき購読するかどうかを判断いただけます。

まずは、無料配信が届くようにEメールの登録をぜひお願いいたします。

(7)おわりに:「不安」よりも「確信」があります

有料ニュースレターを始めることは、私にとって大きな決心でした。読者にお金を直接いただくのは初めてのことです。

だからこそ気合いが入る一方で、どれだけの方に読んでいただけるのかという不安もあります。

しかし「私にしかできないことがある」という確信もまた、相当なものです。

韓国の大学に在学中の頃から一貫して朝鮮半島情勢との関わりを持ってきました。朝鮮半島を眺めるキャリアは20年に達し、人的なネットワークも広がりました。

さらに生活者としての視点が加わり、韓国社会についてもより深みを持って接することができるようになりました。年齢的には今年45歳になる中で、友人知人が社会の「腰」となり社会を変える最前線にいます。

そして、韓国から朝鮮半島のことを日本へと発信するノウハウも増え、日本の朝鮮半島報道に足りない点も明確に見えます。これらの長所を生かしていけば、充分に価値ある発信となるでしょう。

ぜひ、まずは下記ボタンより、無料配信が届くEメールの登録からお願いいたします。

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