【デイリー・コリア・フォーカス】26年2月16日号

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徐台教 2026.02.16
誰でも

皆さまアンニョンハセヨ。

韓国から今日も、徐台教が「デイリー・コリア・フォーカス」をお送りいたします。2月16日号です。

2月16日といえば、金正日の誕生日です。小学生の頃にそう教え込まれた訳ですが、韓国では今、お正月の連休真っ最中です。寒さもだいぶ和らぎ、過ごしやすくなりました。

ということで(?)今日は短めにお送りいたしますね。

今日の目次です。

1. 李在明大統領の国政支持率は64%と「堅調」
2. 今日の時事韓国語「설날」

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1. 李在明大統領の国政支持率は64%と「堅調」

韓国の大型連休といえば、各メディアの世論調査です。特にテレビは、家族親族が集まってテレビを見ることを前提に、ここぞとばかりに世論調査結果を発表します。

昨日15日にもいくつかありました。

地上波『MBC』では晩のメインニュースのトップで、李在明大統領の支持率を伝えました。これを見ていきます。

大統領の国政運営への評価。「よくやっている」(水色)が64%、「よくやっていない」(橙色)が30%でした。MBCニュースをキャプチャ。

大統領の国政運営への評価。「よくやっている」(水色)が64%、「よくやっていない」(橙色)が30%でした。MBCニュースをキャプチャ。

まず、国政運営についての評価では「よくやっている」が64%、「よくやっていない」30%(分からない・答え無し6%)となりました。

これは韓国で一般的に「支持率」と言われるものです。同局によると、64%という数値は昨年6月の李在明大統領の就任後、最も高いものだそうです。

テレビで年齢別の回答分布にまで触れていなかったので、中央選管のHP(ここに世論調査結果は集められます)を調べたところ、まだ公開されていませんでした。「

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国政運営過程で最も肯定的に評価できる成果は何か」。左から順に、1位から順に「国民との疎通強化および国政の透明性」22%、「民生・経済回復」19%、「外交・安全保障制作の安定性」15%でした。右端は「成果がない」24%です。MBCニュースよりキャプチャ。

国政運営過程で最も肯定的に評価できる成果は何か」。左から順に、1位から順に「国民との疎通強化および国政の透明性」22%、「民生・経済回復」19%、「外交・安全保障制作の安定性」15%でした。右端は「成果がない」24%です。MBCニュースよりキャプチャ。

次に、「李在明政府の発足以降、国政運営過程で最も肯定的に評価できる成果は何か」という問いへの回答です。

1位から順に「国民との疎通強化および国政の透明性」22%、「民生・経済回復」19%、「外交・安全保障制作の安定性」15%でした。

「国民との疎通」というのは、国民に情報を公開し、コミュニケーションを取ることを意味します。

各省庁による大統領への業務報告を生中継し、2時間におよぶ生中継の記者会見を合計4度行うといった、その積極的な姿勢が評価されているのでしょう。

なお、「成果がない」は24%でした。

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「至らなかった点」を聞く設問。左から順に「政治葛藤の解消および社会統合」17%、「民生・経済回復」16%、「外交・安保政策の安定性」13%でした。右端は「至らなかった点はない」29%です。MBCニュースよりキャプチャ。

「至らなかった点」を聞く設問。左から順に「政治葛藤の解消および社会統合」17%、「民生・経済回復」16%、「外交・安保政策の安定性」13%でした。右端は「至らなかった点はない」29%です。MBCニュースよりキャプチャ。

一方、逆バージョンの質問、つまり「国政運営過程で残念であったり至らなかった点は何か」を聞く項目もありました。

1位から順に「政治葛藤の解消および社会統合」17%、「民生・経済回復」16%、「外交・安保政策の安定性」13%でした。

これは、与野党が力を合わせる「協治」が行われていない事によるものでしょう。なお、「至らなかった点はない」も29%に及びました。

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次は政策ごとの評価です。

「住宅価格の安定や住居負担の緩和に実質的な効果があると思うか」という質問。「効果がある」52%、「効果はない」44%。MBCニュースをキャプチャ。

「住宅価格の安定や住居負担の緩和に実質的な効果があると思うか」という質問。「効果がある」52%、「効果はない」44%。MBCニュースをキャプチャ。

本ニュースレターでも何度かお伝えした不動産政策についてです。

多住宅所有者の譲渡税猶予期間を今年5月9日に予定通り終了させるというもので、李大統領が政権発足初期に、文字通り勝負をかけた決定です。

成功する場合、高騰を続ける住宅価格は落ち着き、抱え込みが解消されることで供給が増え住居不安が解消され、不動産市場に投入されていた莫大が金額が株式市場に流れ込むなど、いくつものプラス効果が見込めます。

これに関し、「住宅価格の安定や住居負担の緩和に実質的な効果があると思うか」という質問には、「効果がある」52%、「効果はない」44%という評価でした。

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株価浮揚政策が「国内経済の全般に肯定的な効果をもたらすか」という設問。「肯定的な効果をもたらす」61%、「そうではない」31%。MBCニュースよりキャプチャ。

株価浮揚政策が「国内経済の全般に肯定的な効果をもたらすか」という設問。「肯定的な効果をもたらす」61%、「そうではない」31%。MBCニュースよりキャプチャ。

一方、韓国総合株価指数(KOSPI)が5500ポイントを超えるなど、李在明政権は株価浮揚政策を積極的に進めています。

これが「国内経済の全般に肯定的な効果をもたらすか」という質問には、「肯定的な効果をもたらす」61%、「そうではない」31%と、世論の反応は明確でした。

MBCでは特に、自身を「上位階層(富裕層)」とする回答者の68%が「肯定的」と捉えている点に注目しています。富裕層が李政権の政策を支持する事実が浮き彫りになった形です。

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ここまでが大統領への評価です。

ご覧のように、就任から8か月となる李在明大統領の評価は高いです。私がこの世論調査結果に付け足すことはないですが、有権者も見るべきところを見ていると感じます。

少し前、「尹錫悦基底効果」という言葉が流行りました。前任者の尹錫悦氏があまりにひどかったので、李在明氏が何をやっても有権者は高く評価するという視点です。

とはいえ、それが長続きするほど、韓国の有権者は甘くありません。李大統領の仕事ぶりは、そのものとしてしっかり評価されていると見るべきでしょう。

失言をおそれず自身の言葉で語る姿や、不動産市場に圧力をかけつつ株式市場を最大限後押しするといった、分かりやすい構図が受け入れられている形です。

李在明氏は昨年6月の大統領就任の辞の中で「市場主義政府」を掲げました。

これを忠実に実行する傍ら、企業には雇用や投資という形でその利益を社会に還元することを求め、貧困層に向けては無料で食料を配布するサービスを増やすなど、全体のバランス感はなかなかのものです。市場主義の行き先がどこなのか、楽観することは決してできませんが。

一方で、検察・司法改革については与党・共に民主党と共に強引な姿勢が目につきます。

これは最大野党・国民の力の内紛が続き、批判勢力として全く機能しない「野党不在」の状況も関係しています。韓国は今、健全な政治環境ではありません。

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統一地方選での態度を聞く設問。与党支持に共感する回答が54%、野党支持に共感する内容が37%だった。MBCニュースをキャプチャ。

統一地方選での態度を聞く設問。与党支持に共感する回答が54%、野党支持に共感する内容が37%だった。MBCニュースをキャプチャ。

6月3日には統一地方選挙が行われます。

先の『MBC』が報じた世論調査では、「国政安定のために与党に力を与えるべき」が54%と、「政府をけん制するために野党に力を与えるべき」の37%を大幅に上回りました。

さらに政党支持率を見ると、共に民主党46%、国民の力23%と大きく差がありました。地方選は与党優勢の選挙となるでしょう。李在明政権の堅調な支持は、当分のあいだ続きそうです。

この期間に、今後も健全な民主主義を守っていくための、様々な取り組みが行われることが必須となります。ヘイトの問題、AIの問題、プラットフォーム規制の問題など、日韓の話題は共通しています。共同の取り組みができればよいですね。

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2. 今日の時事韓国語「설날」

「ソルラル」と読みます。「お正月」のことです。

実際に話すときには「ソルナル」と発音する人もいますが、「ソルラル」が正しい発音です。

僕もどちらかと言うと「ソルナル」派(?)でして、今後はしっかり改めたいと思った次第です。

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今日はここまでです。

今週日曜日の22日には、大阪で講演があります。

「南北分断と韓国民主主義のいま」という難しいお題に、頭を悩ませています。それでも頑張って準備していきますので、大阪近郊にお住まいの方はぜひお越しくださいませ。

それではまた明日。アンニョンヒケセヨ。(徐台教)

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