【デイリー・コリア・フォーカス】26年2月27日号

皆さま、アンニョンハセヨ。
今日(27日)は福岡から「デイリー・コリア・フォーカス」をお送りします。
実はこれから、山口県にある長生炭鉱に出発しなければなりません。その後は、午後おそくに福岡市内に戻り、すぐにブックトークとなります。
そのため今日は、短くお送りします。
目次は以下の通りです。
1. 金正恩氏が党大会で「韓国との絶縁」を改めて強調
2. 今日の時事韓国語「백지화」
1. 金正恩氏が党大会で「韓国との絶縁」を改めて強調
朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)における最大のイベントである、朝鮮労働党党大会が閉幕しました。
第9回となる今回の大会は2月19日から25日にかけて行われました。
韓国で事前に注目を集めていたのは、今後の5か年計画の詳細と、韓国に対しどんな態度を取るかでした。
前者はまだフルに公開されていませんが、後者は26日朝、朝鮮中央通信を通じ発表されました。
「朝鮮労働党第9次大会に関する報道」というもので、その中で金正恩氏が2月20日と21日にかけて行った「事業総和報告」を引用しています。

朝鮮労働党第9回大会で発言する金正恩氏。朝鮮中央通信より引用。
韓国について言及した部分は以下の通りです。そんなに長くないので、全文を翻訳しました。太字は私によるものです。
金正恩同志は、総結期間において、わが党が共和国建国以後、直近80年にわたり朝鮮半島に存在してきた非正常的な関係に、歴史的な終止符を打ち、韓国との関係を最も敵対的な国家対国家の関係として定立する、最終的な重大決断を下したことについて指摘し、わが党と政府の不変の原則的立場を明らかにされた。
あらゆる歴史的な過程もそうであったが、ここ数年、卑近には今年の初めにも、韓国は共和国に対し領空侵犯の挑発といった厳重な行為をもって、信頼し共生できる隣人ではないことを明確に示した。
そもそも歴代の韓国の集権勢力たちは、私たちとの真情性のある和解と団結を望んでおらず、陰険にも和解と協力の機会を通じ、私たちの内部に彼らの文化を流布させながら、それを通じ、その誰かの変化を図り、さらには私たちの体制の崩壊を企ててきた。
韓国の現政権が表向きに掲げる宥和的な態度は、下手な欺瞞劇であり、駄作である。
究極的には、朝鮮半島のすべてを「自由民主主義」の資本主義反動体制へと変身させる野望を抱き、表向きは欺瞞的な「和解」と「平和」を唱えながら、「朝鮮半島非核化」の看板の下に、私たちの武装解除を画策する危害となる存在を、同じ「民族」という惰性に囚われ、絶対に不可能な和解と「統一」を理由に相手をし続けることは、もはや存続させるべきではない誤った慣行である。
変わることのない敵対的な実体としての韓国に対し、朝韓関係の不可両立性については、すでに最高人民会議第14期第13回会議で全面的かつ詳細に言及された。
わが党の対韓路線の転換は、対立と緩和の悪循環から抜け出せない朝韓関係史と、朝鮮半島の客観的現実を厳正に分析したことに基づく、最も正当な対敵闘争指針として、一時的な戦術的措置ではなく、私たちの国益と国威を守護し、国家と人民の現在と未来の安全を確固として担保するための歴史的な選択である。
これに伴い、私たちは過去の時代の古い観念や遺物の残滓をきれいに清算し、私たちの人民の政治思想生活と精神文化領域において、韓国を徹頭徹尾、第一の敵対国、不変の主敵として固着させるための国家的な対策を電撃的に取った。
非現実的な対話交渉や交流協力のために存在していた機関や団体を整理し、関連する法規や合意書、施行規定を廃止したことに続き、南部国境地域のあらゆる連絡通路と空間を、物理的に完全に遮断するための法的・行政的措置を次々に講じ、軍事的に要塞化する措置を決行している。
事実上、朝鮮民主主義人民共和国と大韓民国は直近の80年間、互いに別個の国家として存在してきており、国連にも一つの議席ではなく二つの国家として加盟している。
今でも韓国の一部の人々が、国家間関係としての朝韓関係を規定したわが国の正当な主権的決定に対し異議を提起しているが、実際にはそれ自体が法律的にも国際的にも、二つの国家として認められてきた朝韓関係の現状を一方的に否定し、あらゆる方法もって相手を吸収しようとする無駄な野欲を捨てられないことを示しているに過ぎない。私たちと根本的に対立する敵国が、私たちに対し何を主張し、何かをしようとすること自体が、間違いなく朝鮮民主主義人民共和国に対する挑戦にしかならない。
韓国に対する私たちの立場は明確だ。
国家の路線と政策を確定する集権党(与党)の最高指導機関である党大会を通じ、改めて闡明(せんめい)にする。
朝鮮民主主義人民共和国は最も敵対的な実体である大韓民国と相論(議論)することは全くなく、韓国を同族という範疇から永遠に排除するだろう。
韓国との連係(連絡)条件が完全に消去された現状を永続化し、いかなる場合でも誤導された過去を復活させることはない。
韓国との関係において残されたものは何もなく、あるとすれば、わが国益に準じる冷徹な計算と、徹底した対応だけである。
韓国が私たちと国境を接する地政学的条件を脱皮できない限り、安全に生きる唯一の道は、私たちとのすべてを断念し、私たちを刺激しないことである。
今のような、神聖な私たちの国家主権と憲法的権利を取り上げ侵害する韓国の対決的行為は、決してこれ以上容認されることはないだろう。
韓国が誰と同盟を結ぼうとも、軍事費をいくらに増やそうとも、核保有国が築いた朝鮮半島の力学構造が変わることは、決してないだろう。
韓国は誰かを力で圧倒しようとする絶対不可能な妄想から脱却し、朝鮮民主主義人民共和国の現在の地位を揺るがそうとする、一方的な現状変更の試みを徹底して放棄しなければならず、かろうじて維持されている現存の安定を壊す可能性のある不必要な行動を、やめなければならない。
韓国に対する考慮事項が白紙化された今となって、歴史的に維持されてきた私たちの軍事的対応基準は本質的に変わり、国法が規定する抑止力の先制攻撃使命を含め、敵対国に該当するあらゆる物理力の使用は理論技術的に、完全に実現することになっている。
核保有国の門前で行われる韓国の不適切な行動が、私たちの安全環境を傷つける行為と認められる場合、我々は任意の行動を開始することができる。
その行動の延長線上で、韓国の完全崩壊の可能性は排除できない。
私たちがこうした原則に立脚し、韓国を徹底した敵対国、永遠の敵として扱っていこうとする私たちの決意と意志は堅固であり、結論的である。
私たちが最も神聖視する尊厳と権益に合致する路線の上で、韓国を排除するための必要な措置は、今後さらに明確かつ実践性をもって講じられるだろう。
わが党と政府は、長い年月の中で非科学的かつ非現実的であることが証明された、韓国との対話と協力、名分ではない名分に少しも執着せず、歴史が押し進めている冷静で正確な選択に常に忠実であり続ける。
引用はここまでです。
読みづらい文章であるため、すべてをお読みになった方は、おそらくほとんどいらっしゃらないでしょう。しかしこれを詳細に分析する必要がありません。
拙著『分断八〇年 韓国民主主義と南北統一の限界』でも書いたように、金正恩氏は韓国のあらゆるアプローチ――進歩派と保守派双方の――が、結局は北朝鮮という国の変化を目指すものであることを看破し、その一切を拒否しているのです。
上記の一連の発言は「韓国の拒否」、それ以上でもそれ以下でもありません。
特に今回は明確に、「人民の政治思想生活と精神文化領域」という言葉を用い、韓国の影響力を逃れようとする意志を明確にしています。この言及は、韓国を切り離す措置の背景がどこにあるのかを示すヒントでもあるでしょう。
それでは韓国はどう対応すればよいのでしょうか。
政府としては、北朝鮮との対話の糸口を探り続ける他にないでしょう。
同じ朝鮮中央通信の記事で、金正恩氏は米国との関係についてこう述べています。
しかし既に闡明にしたように、万が一、米国が朝鮮民主主義人民共和国の憲法に明記された、わが国家の現地位(訳注:核保有国)を尊重し、対朝鮮敵対視政策を撤回するならば、私たちも米国と良く過ごせない理由はない。
対話の意志を捨てていないので、韓国がこれを後押し(そうする力があればですが)する役割は依然として残っています。
一方で、南北関係を見守る立場から見る場合、あまり悲嘆に暮れることはないでしょう。
金正恩氏が「同じ民族でない」と言っても、それはあくまで独裁者の言に過ぎません。もちろん、独裁が続く限り、金正恩氏の言葉の効力は続きますが、北朝鮮国家=金正恩という一種の「思考の落とし穴」に深く嵌まり込んでしまわないよう、気をつける必要もあります。
韓国政府としてはまず、現在掲げている「平和共存の南北関係」をどう実現させるかという政策を、練り上げるべきでしょう。
保守陣営はさっそく「弱腰だ」と李在明政権への批判を始めています。
ですが、強気になることと知恵をしぼることは、別の問題です。
金正恩氏の発言には、南北関係がもはや存在しないという「ダメ押し感」がありますが、それを上回るアイディアと思考の深さをもって、北朝鮮に相対する必要があります。気落ちしている場合ではありません。

25日の晩に行われた閲兵式を見守る、金正恩氏とその娘。朝鮮中央通信より引用。
2. 今日の時事韓国語「백지화」
「ペッチファ」と読みます。漢字では「白紙化」です。
南北関係は白紙化されるのでしょうか。とんでもない。朝鮮人同士(敢えてこう書きます)は、いつどこで会ってもすぐに仲良くなります。この縁を断ち切ることは、誰もできないでしょう。
今日は以上です。
それではまた来週月曜日にお送りいたします。
温かい週末をお送りください。
アンニョンヒケセヨ。(徐台教)
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