【デイリー・コリア・フォーカス】26年4月30日号

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徐台教 2026.04.30
誰でも

皆さま、アンニョンハセヨ。

4月30日、木曜日です。今日も「デイリー・コリア・フォーカス」をお送りいたします。

昨日、大きな失敗をしました。重要なシンポジウムがあることを知らずに、参加できなかったのです。幸い、YouTubeで公開されているため何とか追いつきましたが、冷や汗ものでした。家で草むしりをしている場合ではありませんでした。

まずはその話からいたします。

今日の目次は以下の通りです。

1. 「北韓」ではなく「朝鮮」に? 呼称変更の公論化はじまる
2. 今日の時事韓国語「언론자유지수」

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1. 「北韓」ではなく「朝鮮」に? 呼称変更の公論化はじまる

29日午前、ソウル市内で「平和共存のための名前の呼び方 ‘北韓か朝鮮か’」という学術討論会が開催されました。韓国政治学会が主催し、統一部が後援するものです。

統一部の存在から分かるように、この日の学術討論会は最近の李在明政府の朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)に対する「平和共存」という政策基調の沿った形で開催されました。

当然ですが、約2700人もの専門家が名を連ねる韓国政治学会は、特定の政治的性向を持つものではありません。

尹鍾彬(ユン・ジョンビン)韓国政治学会長もこの日の開会辞でやはり、「今日の学術討論が公論の場になることを望む」と明かしています。意見をたたかわせ、議論を深める場として位置づけられた学術討論会でした。

学術会議のバナー。29日朝10時から行われました。

学術会議のバナー。29日朝10時から行われました。

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一方、祝辞を述べた金南中(キム・ナムジュン)統一部次官は一歩踏み込んだ姿勢を見せました。

この日のテーマである「名前」について、「名前は単純な呼称にとどまらない。私たちが相手をどう呼ぶのかは、私たちが相手をどう認識しているのか、また、どんな関係を作っていきたいのかを見せる道具といえる」と述べています。

統一部の鄭東泳(チョン・ドンヨン)長官は、こんな姿勢をより明確にしています。

今年に入り、「北韓」という従来の呼称を「朝鮮民主主義人民共和国」や「朝鮮」と呼び、南北関係についても「韓朝関係」とするなど、北朝鮮の(ややこしいですね)実体を認める発言を繰り返しています。

背景には「平和共存」という、李在明政府における対北朝鮮政策の基調が存在します。

これを実現するために「相手を存在する客観的な実体であり、私たちが向き合っている厳然たる現実として認識する姿勢」が必要だと、金南中次官は述べています。そうしてこそ「より均衡の取れた生産的な議論が可能になる」というのです。

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周知のように、北朝鮮の金正恩委員長は23年12月以降、韓国との関係を「同じ民族ではなく、敵対的な二つの交戦国関係」と位置づけ、韓国との関係を断ち切りました。

この路線は26年2月の朝鮮労働党大会でも「韓国を徹頭徹尾、第一の敵対国、不変の主敵」と踏襲されています。

この日のテーマ「名前」は、この過程で重要なものとなりました。

北朝鮮は敵対的な二国家関係と設定する際に、韓国を従来の「南朝鮮」や「傀儡(米国の操り人形という意味)」ではなく、「大韓民国」と呼び始めたからです。

南北関係は2020年2月以降、完全にストップしています。韓国政府も従来の「北韓」ではなく、その間タブー視されてきた「朝鮮」と呼ぶことで、この状態に風穴を空けようという狙いです。

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金聖敬(キム・ソンギョン)西江大学教授(中央)。YouTubeよりキャプチャ。

金聖敬(キム・ソンギョン)西江大学教授(中央)。YouTubeよりキャプチャ。

具体的にどういうことでしょうか。

まずはこの日の発表者の一人、金聖敬(キム・ソンギョン)西江大学教授の発言を見ていきましょう。脱北女性の研究や、分断が南北社会にもたらす影響への研究で知られた専門家です。拙著『分断八〇年』を書く際にもインタビューをしており、その著作を引用しています。

金教授はまず「『北韓』という呼称は国号でありながら概念でもある」と述べています。

「南北分断80年のあいだ累積した、政治的で情動的な意味網を持つに至ったのではないか」というのです。

情動的というのは感情的ということです。意味網というのはここでは概念と置き換えればよいでしょう。北韓という言葉には「意味」があるということです。

つまり、この言葉を使う限り「あるがままの北韓=朝鮮」を見ることができなくなるという指摘です。

金教授は二つの問いかけをしました。

一つ目は「なぜ今、北朝鮮の呼称について語るべきなのか」というものです。

ここでは「南北の国家アイデンティティが相当程度、固まった今だからこそ、逆に国と国としての関係を本格的に結べる時期が到来したのではないか」と述べています。

また「ポスト冷戦以降の国際情勢が、既存の国際政治の理論で説明できない、とても混乱した時代に転換した。この現状では過去の枠組みは通じないため、これを転換するために勇気を出す必要がある」と理由を挙げました。

二つ目は「呼称が関係をどう作るのか」という点です。

呼称を「朝鮮」と変えることで、北朝鮮に対し「その実体を認める」というメッセージを送ることができる上に、韓国内に存在する分断を乗り越えるきっかけにもなるというものです。

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…大変申し訳ないのですが、今日はいったんここまでといたします。

午後に大切な会議があり、移動しなければならないためです。晩夏から秋にかけて、南北軍事境界線に近い非武装地帯をめぐるツアー(日本から参加者を募集する形です)を企画しておりまして、その準備となります。

この討論会は「朝鮮と呼ぶことを社会が論じ始めた」という点で、エポックメイキングな出来事です。明日、しっかりとした形で再度お伝えします。

最後に、前回のニュースレターの公開処刑というテーマと、呼称変更という今日のテーマの「落差」について驚く方がいるかもしれません。

人権侵害を批判する立場、民主主義の不在・弾圧を批判する立場と、北朝鮮・北韓を「朝鮮」と呼び国家性を認める立場は十分に、いや、十二分に両立するのです。

このことを忘れないようにしたいです。

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2. 今日の時事韓国語「언론자유지수」

「オルロンチャユチス」です。漢字では「言論(オルロン)自由(チャユ)指数(チス)」となります。

毎年、国境なき記者団が発表しているもので、今日30日、最新の2026年度版が発表されました。

韓国は25年の61位から47位へと上昇しました。北朝鮮は180位中179位のままです。日本は66位から62位となりました。

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今日はここまでです。

書きかけの記事が溜まってしまい、参っています。手を広げすぎてしまいました。

私のような記事の書き方をするタイプは、本やレポートをいかに読み込むのかが勝負なので、その時間が減ると非常にまずいのです。インタビューなどはその後です。

いずれにせよ、やるしかありません。

明日はメーデーですね。韓国は今年から公休日となっており、子どもは明日から5連休です。

それではまた明日。中途半端な内容になってしまい、重ね重ね申し訳ありません。(徐台教)

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