【デイリー・コリア・フォーカス】26年10月1日号[韓国政治社会]:軍事境界線での地雷事故で鼻息荒げる保守野党、時事韓国語「중수청」

皆さま、アンニョンハセヨ。今日は10月1日、木曜日です。
今日の執筆者(徐台教)は先ほど、韓国から関西国際空港を経て、浜松に到着しました。
明日2日に、アジア大会・女子サッカー決勝戦と3位決定戦が、静岡県のエコパスタジアムで行われるためです。ここが最寄りの新幹線駅という次第です。
韓国から来た数人の「南北応援団」の一員として、私も明日、以下のイベントに参加します。

明日の応援イベントのお知らせです。AI作成です。私は14時30分から会場にずっとおりますので、御用の方はseodaegyo@gmail.comまでご連絡ください。
現在、参加希望の連絡は知人の記者など数人にとどまっており、とても不安です。平日の夜、しかも静岡ということで、やや集まりづらいかもしれませんが、近郊にお住まいの読者の方達と交流できればと思います。終わった後は、打ち上げ(飲み会)もあります。
そして明後日3日は、大阪へと戻ります。
何度かお知らせしたように「朝鮮半島と東アジアの平和を考えるフォーラム」に参加するためです。ちなみに、コリア・フォーカスも共催団体に名を連ねています。

オンライン配信を望む声が多かったのですが、今回は手配できませんでした。その代わりに、フォーラムの様子はコリア・フォーカスで記事にします。
さて、今日は韓国政治社会についてです。
(1)「李在明の弾劾を」軍事境界線での地雷事故で、鼻息荒げる保守野党
9月21日に、南北軍事境界線(MDL)の南側10メートル地点で起きた地雷事故。韓国軍3人のうち2人が重傷を負いました。事故から一週間以上が経つ中、現場調査が一通り終わりました。
そして国連軍司令部は9月30日、調査結果を発表しました。結論は「朝鮮側の停戦協定違反」です。軍事境界線を越えて南側に地雷を敷設したことによるものです。現場では実際に韓国軍が使用しない樹脂製の地雷(地雷探知機に反応しない)が二基見つかっています。
韓国の姜信哲(カン・シンチョル)国防部長官も同29日、軍事境界線を越えた地雷埋設について「明らかな停戦協定違反である」と述べています。

事故現場の写真。国防部提供。

発見された樹脂製の地雷。
同じ日に、朝鮮では金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党総務部長が談話を発表しました。
その内容は、朝鮮人民軍は軍事境界線を越えたことがない、地雷事故は韓国の自作自演であるというものです。その上で、韓国が報復措置として「南部国境永久化措置(韓国では国境要塞化と表現)」を行う朝鮮軍に警告射撃などを行う場合には強く報復する旨を明かしています。
このように、現在の状況は「真相究明」から「報復措置」へとシフトしつつあります。しかし、韓国政府は「妥当で相応の措置」と述べるのみで、その中身を明かしていません。
一方、保守陣営からは韓国政府を批判する声が高まっています。
最大野党・国民の力の張東赫(チャン・ドンヒョク)代表が批判の最先鋒にいます。李在明大統領がわざと事件を小さく見せようとしているとし、弾劾まで求めています。
さらに、同党で過去、院内代表(国対委員長)を務めた羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)議員は強い報復を訴えています。朝鮮の体制を非難する拡声器放送やビラ撒布の再開、経済制裁、さらには有事の際に金正恩氏を暗殺する作戦訓練の再開を求めています。
このように、保守陣営は今、政府を一気呵成に攻め立てています。朝鮮側の軍事的圧力が強まる(そう見える)場合、朝鮮との対立軸が鮮明な保守陣営は活気づきます。
自身のアイデンティティである「反共」が満たされるためです。進歩派政府を最も攻撃しやすい形がそこにあります。朝鮮半島の分断体制の一断面です。保守陣営としては、降って湧いたようなチャンスを生かしている形です。
しかし、政府は冷静です。
今日10月1日は、韓国では「国軍の日」です。朝鮮戦争当時の1950年の今日、反撃に転じた国連軍がはじめて38度線を越え北側に進出したことに由来します。
李大統領の今日おこなった演説の中で、「南と北は韓半島の平和のため、『共に勝つ道』を探し、信頼を重ねていくべき」と訴えました。これでよいのです。対話でなければ戦争しかないのですから。
なお、李大統領は負傷した兵士を見舞っています。軍備を固めながら、対話を模索する他にありません。
今回の事件の背景には、軍事境界線を取り巻く現状が関係しているとの指摘もあります。この部分はリベラル紙・ハンギョレがうまく書いています。
1953年の休戦協定当時、東西248キロの軍事境界線には境界を示す立て看板が200〜300メートル置きに1292個ありました。それが今や大部分流失した上に、南北は軍事境界線の座標を図る技術的な根拠が異なるため、ズレが生じる他にないというのです。
韓国側は昨年からこれをすり合わせるための対話を呼びかけていますが、朝鮮側はこれに応えないまま、今回の事故が起きました。韓国政府は国際社会を巻き込み、もう一度真摯に対話を呼びかけていくことから始めるべきでしょう。
(2)今日の時事韓国語「중수청」
「チュンスチョン」と読みます。漢字では「重捜庁」となります。正確な単語は「重大犯罪捜査庁」で「重捜庁」はその略語です。
韓国では明日10月2日から検察庁は廃止され、公訴庁となります。これに伴い、これまで有していた捜査機能を警察と重捜庁に分けることになります。
重捜庁ではその名の通り、「7大犯罪」と呼ばれる「腐敗(汚職)、経済、防衛事業、麻薬、国家保護、サイバー、法歪曲罪」の捜査を専門に行います。
しかし、1日の時点で重捜庁の長が不在であり、定員も7割程度しかいない、不安な状態でのスタートとなります。
与党・共に民主党の念願であった検察解体が行われたものの、残るのは低下した捜査能力と手続きの煩雑さだけで、しわ寄せが庶民に来るのではという根強い懸念があります。見切り発車といえるでしょう。
今日は移動が長かったこともあり、ここまでといたします。
「政治社会」というテーマでしたが、それに完全に沿った形にはできませんでした。今週月曜日のように、4つの内容を400字ずつという形式を作っていくので、落ち着くまでお付き合いください。
明日はサッカーですね。それではまた明日、お届けいたします。
スタジアムでお会いいたしましょう!アンニョンヒケセヨ。ありがとうございます。(徐台教)
すでに登録済みの方は こちら
提携媒体
コラボ実績
提携媒体・コラボ実績