【デイリー・コリア・フォーカス】26年9月29日号[韓国AI事情・経済]:韓国政府にとってAIは‘生存戦略’、時事韓国語「색깔론」

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徐台教 2026.09.29
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皆さま、アンニョンハセヨ。今日は9月29日、火曜日です。

昨日から曜日毎にテーマを分けて配信する形が始まりました。いくつかのご感想をいただきましたが、「読みやすくなった」という意見が多かったです。

書く側としても、▲整理しやすい、▲取材記事との差別化ができる、▲予定を立てやすい、といった長所があります。もっと早くこうしていれば良かったと思いますが、それはそれ。これからもより読みやすい内容にしていきます。

昨日もお伝えしましたが、月曜日から金曜日までの内容は以下のようになります。

月曜日:朝鮮半島問題
火曜日:韓国AI事情・経済
水曜日:午後6時からYoutubeライブ
木曜日:韓国政治・社会
金曜日:カルチャー、書評

今日は「韓国AI事情・経済」となります。それではスタート。

***

(1)李在明政府にとって、AIは「生存戦略」

「韓国がAI(人工知能)の活用と関連産業拡大に、政府をあげて取り組んでいる」という事は、そもそも日本ではあまり知られていないでしょう。

おそらく、韓国に住む多くの人たちも、なぜこんなに政府がAI、AIと取り憑かれたように繰り返すのかと不思議に思っているはずです。それほどまでに、李在明政府はAIを重要視しています。

その背景には「韓国という国の生存戦略」との認識、位置付けがあります。

李大統領は就任から約3か月後の25年9月、国家人工知能(AI)戦略委員会の出帆式(発足式)で、AIを「国家の競争力と未来の繁栄を左右する核心動力」であり「国力であり経済力であり、すなわち安全保障の力量である」と表現しました。

さらに「政府が掲げるAI3大強国のビジョンは、ただの希望の混じったスローガンではなく、韓国の未来を決める核心的な生存戦略」と表しました。

続いて、「果敢に前に出て未来を先導するならば、人工知能は産業全般の体質を先進化させ、韓国の国民たちの生活の質を高め、大韓民国を新たな繁栄の時代に導く、鍵となるだろう」とまで述べています。

このように、AIというのは単なる産業分野、新たなトレンドではなく、韓国にとってはチャンスであり死活問題であるという認識です。

ちなみに、「AI3大強国」というのは、米国と中国に次ぐ存在になるということです。競争力ではこの二つの国には勝てないのを認識しつつも、世界の

25年9月8日に開催された、国家人工知能(AI)戦略委員会出帆式。背景の垂れ幕には「大韓民国、AIで飛ぶ」と書かれています。青瓦台提供。

25年9月8日に開催された、国家人工知能(AI)戦略委員会出帆式。背景の垂れ幕には「大韓民国、AIで飛ぶ」と書かれています。青瓦台提供。

***

(2)韓国が独自に進める「みんなのAI」という概念

今日は韓国のAI事情を扱う号の始まりということで、もう少し韓国政府の動きについて整理してみます。

先に引用した国家人工知能戦略委員会の席で、李在明大統領は「AI3大強国」のビジョンを実現するための4大原則を提示しました。○大原則というと、朝鮮の十大原則を思い浮かべてしまいますが、この場合は、AI戦略を進める上のガイドラインといったところです。

ざっと並べると以下のようになります。

①皆のためのAI :誰もが簡単に手に取り活用できる、人間中心のAI
②民官がワンチームに:民間が主導し、政府が支える形に
③社会全般をAIに親和的に:生まれた時からAIを使うAIネイティブの観点から法制度を整備
④AI均衡発展:全ての国土が共に発展し、その果実を均等に分ける形に

いずれも重要なポイントですが、特に政府が力を入れているのは一つ目の部分です。この原則は国内向けのものですが、国際的にも実現しようとしているのがポイントです。

数日前、李大統領の国連総会での基調演説を翻訳しました。

この中に、「AI基本社会」という言葉が出てきます。その内容は以下の通りです。

第一に、「グローバルAI基本社会」です。

人工知能の革命は、人類にとって大きな機会であると同時に危機でもあります。新たな繁栄と持続可能な発展を牽引する核心的な原動力ですが、十分に準備できない場合、不平等と不均衡がさらに深まることは明らかです。

特に追いつくのも大変な変化のスピードのため、世界中の若者たちが、仕事や将来に対する不安を抱えています。

私たちが築くべき新しい時代の基準は明確です。技術発展の恩恵を皆で共に享受する「AI基本社会」です。

大韓民国は「AI基本医療」を皮切りに、社会保障や労働、住居、文化など、人生のさまざまな領域において、基本的権利を厚く保障する、AI大転換を推進しています。

これは「誰一人取り残さない」という原則を掲げていた、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の核心的な精神と密接に関わっています。

人工知能革命を「経済・社会・文化的権利(ESCR)」の実現を引き寄せる、新たな原動力として活用することでもあります。

大韓民国はこのビジョンを国際社会と共有するために、国際機関、多国間開発銀行、産業界と学界が協力するプラットフォーム、「グローバルAIハブ」を造成します。

私たち大韓民国は、AI発展の基本的な恩恵において、どんな国も、どんな人も排除されない「グローバルAI基本社会」を夢見て、人工知能が気候危機、保健、食料、難民問題をはじめとする、人類共通の難題を解決する優れた道具となるよう、先頭に立って取り組んでまいります。

李在明大統領、第81回国連総会基調演説(26年9月22日)

実は李大統領は、昨年の国連総会演説でも同じようなことを述べています。

他方、「グローバルAIハブ」という政府の方向性に対し、「何をかっこつけたことを言っているんだ。それ以前にやる事がたくさんあるだろう」という批判の声もあります。

しかしまさに、この言葉こそが同ハブの意義を物語っていると言えるでしょう。どの国も、自国のことしか考えない時代になりつつある中、非常に有意義がチャレンジだと思います。今後、追っていきます。

なお韓国政府はこうした背景の上に、国内でAIに関する「三大メガプロジェクト」を進めようとしています。数十兆円の巨大開発プロジェクトです。これはちょっと取材もしたいので、来週号でお伝えします。

今年5月21日、韓国ソウルで行われた「グローバルAIハブ」発足式の様子。壇上が金民錫 (キム・ミンソク)国務総理(当時)。国務総理室提供。

今年5月21日、韓国ソウルで行われた「グローバルAIハブ」発足式の様子。壇上が金民錫 (キム・ミンソク)国務総理(当時)。国務総理室提供。

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(3)AIに関連するコラム「AIの速度が私の義務になる時」

政府が力を入れていることや、韓国の産業が半導体などAIと密接な関わりを持っている点などもあり、韓国メディアには連日、AIに関するコラムがいくつも出ています。その中で優れたものを紹介します。

9月14日にリベラル紙・京郷新聞に掲載された『AIの速度が私の義務となる時』というものです。書いたのは徳成(トクソン)女子大学で文化人類学を教えるキム・グァンウク教授です。

全文翻訳したいところですが、著作権もあるのでかいつまんでお話しします。

***

「ChatGPTが出て4年。AIを使うことで、これまでより短い時間で多くの仕事をできるようになった。このスピードをいつしか、自分の能力と受け止めているのではないか。

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  • (4)今日の時事韓国語「색깔론」

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