【デイリー・コリア・フォーカス】26年9月15日号:韓国・国立外交院ハッキング、記者会見で逆転はかる李大統領、時事韓国語「추석 민심」

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徐台教 2026.09.15
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皆さま、アンニョンハセヨ。今日は9月15日、火曜日です。朝晩は肌寒いものの、日中は過ごしやすい陽気です。

前にも書いたように、韓国は今が一年でもっとも過ごしやすく、美しい時期です。私(徐台教)もできるだけ外に出ようと思っているのですが、なかなかそうはいかず、もどかしい日々です。もう少しだけ辛抱です。

今日の内容は以下の通りです。

(1)韓国・国立外交院‘ハッキング’で、情報機関エージェントの身元情報流出か
(2)‘支持率33.8%’李在明大統領が18日に記者会見…目立つ進歩紙の「コンサル」
(3)今日の時事韓国語「추석 민심」

***

1. 韓国・国立外交院‘ハッキング’で、情報機関エージェントの身元情報流出か

「ただ、ブラック要員は、そもそも韓国内にいる段階から身分を隠しているため、今回のハッキングで流出したとされる名簿には含まれていないとみられます。不幸中の幸いです」

韓国の保守紙・朝鮮日報の系列誌『週刊朝鮮』の最新号(2926号)に、衝撃的な記事が掲載されました。韓国の国立外交院がハッキングに遭い、前職・現職の外交官の身元情報1万件が何者かに奪われたというものです。

週刊朝鮮2926号の表紙。「国立外交院ハッキング事件、国情院600人の名簿が奪われたか」とあります。

週刊朝鮮2926号の表紙。「国立外交院ハッキング事件、国情院600人の名簿が奪われたか」とあります。

ハッキングは昨年4月から今年2月にかけて行われ、今年7月、韓国外交部がこの事実を認めました。

奪われた情報の中には、約600人の国家情報院(以下、国情院)の「要員(エージェント)」の情報も含まれていたと同誌は伝えています。

冒頭の発言は、国情院の元高官が同誌の取材に対し明かしたものです。ブラック要員とは、外交官などの公的な肩書を持たず、身分を隠して海外で活動する情報要員のことです。

どういうことでしょうか。

まず国立外交院とは、一般的には外交官の教育施設として知られています。

実際にはそれ以外にも、海外の公館に派遣される外交官や政府職員、軍人、警察官らも教育を受けます。国情院の職員も例外ではなく、教育を受ける際に所属や経歴などを提出します。

同誌によると今回、国立外交院のオンライン教育システムがサイバー攻撃を受けたことで、この一連の情報が奪われました。

その中に、国情院が海外に派遣した要員およそ600人の身元情報があったということです。具体的には「ホワイト要員」、つまり外交官の肩書で海外公館に勤務する人物たちであると、同誌は伝えています。

こうした人物は通常、着任時に相手国に通達するといいますが、今回のハッキングにより身元情報を含め、全貌が明らかになった可能性があります。

国情院の元高官は同誌の取材に対し「情報機関のメニュー表が晒されたようなもの」とし、その悪影響を懸念しています。誰がどこで活動しているのかが分かれば、接触相手や情報源まで割り出されるおそれがあるからです。

この高官は一方で、「ブラック要員」、つまり隠密裡に活動する要員については、秘密が保護されているとします。「そもそも韓国内にいる段階から身分を隠している」という理由からです。これを「不幸中の幸い」と評していました。

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今回のハッキングは、ソフトウェアの開発会社さえ把握していなかった「ゼロデイ脆弱性」と呼ばれるセキュリティ上の欠陥を悪用したものと同誌は伝えています。

昨年の4月から5月頃にサーバーへ侵入し、発覚するまでの約10か月間、不正アクセスを繰り返していたとみられています。名前やメールアドレス、暗号化されたパスワード、役職、所属部署など、最大で約1万件の個人データが流出した可能性があります。

ただ、国情院と韓国外交部は、国情院要員の情報が実際に何人分流出したのかを明らかにしていません。

攻撃者の正体も特定されておらず、政府は朝鮮や中国の関与も含め、あらゆる可能性を排除せずに調べているということです。

***

「週刊朝鮮」によると、情報要員に関する機密の流出は、今回が初めてではありません。

2024年には、韓国軍の情報司令部に勤務していた職員が、中国の情報機関要員とみられる人物へ、ブラック要員の名簿を含む軍事機密を流出させた事件が発覚しました。

これにより海外で活動していた要員が帰国を余儀なくされるなど、韓国軍の海外での情報収集活動は大きな打撃を受けました。

内部からの流出だけではありません。

やはり同誌によると、外交部本部や海外の大使館・総領事館へのサイバー攻撃は、2021年以降、増加傾向にあるとのこと。2025年の攻撃件数は1万7504回でしたが、2026年は上半期だけで1万6254回に達し、すでに前年合計の90%を超えています。

これを受け、韓国外交部は今年38億ウォン(約4億3千万円)だったサイバーセキュリティ予算を、来年は155億ウォン(約18億円)へと、4倍以上に増やす方針です。

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記事の引用はここまでです。

見てきたように、韓国政府も激しい情報戦のただ中にあります。政府は全てを明かすことはないでしょうが、そうした情報に肉薄することが、私たちを含むメディアの役割となるでしょう。

一方で別の脅威も存在します。

国情院は8月、人の細かな指示を待たず、AIが自ら標的を探して侵入する「自律型AIハッキング」が、すでに現実的な脅威になっていると警告しました。人間が仕掛ける攻撃だけでなく、AIが自ら標的を選び、情報を奪いに来るというのです。

その時代にどう備えるのか。「攻撃するAI」に「守るAI」で対抗する競争は、もう始まっています。(朴眞煥)

・朴眞煥の今日のひと言

1最近、検索する代わりに、まずAIに尋ねるようになりました。リサーチも手伝ってもらい、今では自分専用のAI秘書ができたような感覚です。便利さに慣れるのは、本当に早いものです。

だからこそ、本文に出てきた「自律型AIハッキング」という言葉が気になりました。

ちょうど最近、AI大手のトップたちが、安全対策が追いつくまで開発の速度を落とす必要がある、と相次いで語りました。

私を助けるはずのAI秘書が自律して動き、いつか私の判断まで支配する。そんな時代が来るのでしょうか。使っているのは私なのか、それとも使われているのは私なのか。便利さに慣れた今、少し不安を感じています。

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2. ‘支持率33.8%’李在明大統領が18日に記者会見…目立つ進歩紙の「コンサル」

韓国政治は、半ば自嘲的に「世論調査政治」と評されることがあります。

週に数度発表される世論調査によって、政権の評価が決まっていくからです。世論調査を見ながら、人々が政権の評価を決めるのではないかと錯覚するほど、大きな影響力があります。

本ニュースレターでもよく引用しますが、代表的な定例調査に「韓国ギャラップ」、「リアルメーター」、「全国指標調査(NBS)」などがあります。これに24年12月の非常戒厳の際に、戒厳軍が送られた「世論調査 コッ」を含める人もいます。

その一つ、「リアルメーター」からは、毎週月曜日に定例調査結果がでます。

今日14日の結果を見ると、李在明大統領の国政遂行評価は、「肯定評価」33.8%、「否定評価」63.3%という結果でした。この肯定評価がいわゆる支持率です。下図を見ると下降ぶりは明らかです。

14日に発表されたリアルメーター社の定例調査。青線が肯定評価、赤線が否定評価です。下段は時期で、左端が7月2週、右端が9月2週まで一週間区切りです。調査は9月7日〜11日にかけて、全国18歳以上の男女2515人を対象に、自動応答電話で行われました。。信頼水準は95%、誤差は±2.0%です。同社HPより引用。

14日に発表されたリアルメーター社の定例調査。青線が肯定評価、赤線が否定評価です。下段は時期で、左端が7月2週、右端が9月2週まで一週間区切りです。調査は9月7日〜11日にかけて、全国18歳以上の男女2515人を対象に、自動応答電話で行われました。。信頼水準は95%、誤差は±2.0%です。同社HPより引用。

なおこの日の調査では、与野党の政党支持率が逆転しました。与党・共に民主党36.1%、最大野党・国民の力42.1%という結果です。国民の力が与党を上回ったのは、今年6月4週以降、約3か月ぶりです。

政党支持率。青色が共に民主党(進歩)で、赤色が国民の力(保守)です。3位は祖国革新党(進歩)で4.7%、4位は進歩党(進歩)と改革新党(保守)が1.3%で並んでいます。調査は9月10日〜11日にかけて、全国18歳以上の男女1003人を対象に、自動応答電話で行われました。信頼水準は95%、誤差は±3.1%です。同社HPより引用。

政党支持率。青色が共に民主党(進歩)で、赤色が国民の力(保守)です。3位は祖国革新党(進歩)で4.7%、4位は進歩党(進歩)と改革新党(保守)が1.3%で並んでいます。調査は9月10日〜11日にかけて、全国18歳以上の男女1003人を対象に、自動応答電話で行われました。信頼水準は95%、誤差は±3.1%です。同社HPより引用。

今日は、なぜ支持率が低いのかというお話の代わりに、今週18日に90分の時間を取って予定されている、李在明大統領の記者会見についてお伝えします。

韓国各紙ではまるで李大統領のコンサルタントであるかのように、「どうやれば記者会見を通じ、政権の支持率が上昇に向かうか」を書き綴っています。

こうした論調は特に、進歩紙(リベラル紙)である、京郷新聞とハンギョレに目立ちます。両紙ともに、14日付の社説で今回の記者会見が持つ意味を強調している点は印象的です。

京郷新聞は「李大統領の国政懸案への立場発表、国民の信頼回復の転機とすべき」、ハンギョレは「大統領・与党は‘総体的な国政の危機’を直視しなければならない」といった形です。

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現在の李在明政府の危機は、ひと言で「支持層の離脱」にあります。

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  • 3. 今日の時事韓国語「추석 민심」

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