【デイリー・コリア・フォーカス】26年9月14日号:韓国の若者はなぜ「ホルムズ海峡への派兵」を支持するのか、今日の時事韓国語「사퇴」

皆さま、アンニョンハセヨ。今日は9月14日、月曜日です。新しい一週間のはじまりですね。
今週は9月19日があります。この日は、2018年に南北首脳会談が開かれた日であると同時に、2005年に六者協議で、南・北・米・中・露・日が史上最高の合意に到達した日でもあります。
これは、米朝の対立解消と、朝鮮の核放棄を同時に進め、日朝国交正常化を含む体制の相互承認といった内容を含むものです。6か国が協議機関を作りこれらを進めるという、明るい未来図でした。
2026年の今となっては、これらはその残照すら残っていません。
そうとはいえ、いずれにせよ最後は戦争ではなく、対話による合意で決着を付ける他にありません。過去を知り、未来に向かう準備を怠ってはならないでしょう。
今日の内容は以下の通りです。もう22時45分、時間がありません。
(1)韓国の若者はなぜ「ホルムズ海峡への派兵」を支持するのか
(2)今日の時事韓国語「사퇴」
(1)韓国の若者はなぜ「ホルムズ海峡への派兵」を支持するのか
8月31日のニュースレターで『朝鮮半島の平和に不安を感じる韓国の若者たち』という記事をお届けしました。
「韓半島が平和で安全になっている」かどうかを聞く世論調査と、「あなたは北韓が実際に戦争を起こす危険性がどれだけあると見ますか」という二つの世論調査の結果から、18〜29歳と30代が、他の世代に比べ、平和に不安を感じていることを明らかにしたものです。
当時はまだ、韓国政府がホルムズ海峡への派兵を検討しているという話が伝わっていない時でした。
その後、派兵の話が持ち上がり、韓国社会では「韓国ギャラップ」の調査で回答者の55%がこれに反対しているという話も、以前お伝えした通りです。
しかし、一連の派兵の是非を問う世論調査の中に、興味深い傾向があることをいくつかの韓国メディアが報じています。
経済紙・韓国経済では13日付の記事の中で、直近の3つの世論調査を取り上げ、18歳〜29歳によるホルムズ海峡派兵への支持が、他の年代よりも明らかに高いと指摘しました。
一つ例を挙げると、世論調査会社「ハンギルリサーチ」が、オンラインメディア・クッキーニュースの依頼で行ったものがあります。
これによると、全体でホルムズ派兵への「賛成」43.0%、「反対」47.1%という結果でした。
しかし、18歳〜29歳は「賛成」51.6%と、全年代の中で唯一、賛成が50%を超えていました。ちなみに、30歳でも「賛成」44.7%、「反対」42.9%と、賛成が上回りました。
そしてその理由を探るため、記者が実際に大学を訪れ、この年代の男性に話を聞いていました。記事によると、大学にはデジャボと呼ばれる壁新聞が貼られ、そのほとんどが派兵に反対するものであったそうです。
どんな理由から、派兵に賛成するのでしょうか。
26歳の大学生は「今回(派兵に)行かなければ、米国が本当に(韓国が)大変なとき、韓国のお願いを聞いてくれなくなるだろう。今後、北韓の問題が起きる場合、その時に誰を頼ればよいのか」と答えたとのこと。
また、28歳の大学院生は「反対する方たちの話を聞くと、みな『なぜ私たちが』で始まるが、韓国は輸出で稼ぐ国だ。船を守るのは他人ごとではない。私たちだけ一歩引くのはおかしい」と述べたと伝えています。
特に目がいくのは、前者の部分です。
以前お伝えしたような、北韓(朝鮮)の脅威を感じる若者たちは、韓米同盟こそが韓国を守ってくれると考え、同盟を強化するためにホルムズ海峡派兵を受け入れるべきと考える可能性があります。
若者についての分析は、オンラインメディア・プレシアンにもありました。
12日付の記事の中で、韓国がイラクに派兵した2003年と2004年の世論調査を引用していました。当時は今とは真逆で、20代と30代が全世代の中で最も「派兵反対」世論が強かったというものです。
記事によると、当時の20代は、1997年のアジア通過危機、2000年の南北首脳会談、2001年の9.11テロ、2002年のW杯と、米軍の装甲車にひかれ2人の女子中学生が亡くなった「ヒョスンミソン事件」といった出来事の中で「戦争に参加するのが正しいのか」という根本的な質問を持っていたといいます。
一方、今の20代は、戦争が「韓国の安全保障と経済的な利益にどんな影響をもたらすのか」を問うていると指摘します。記者は「理念的な保守化ではなく、経済的に保守化した」と表現します。
また、「中国やロシアといった権威主義的な周辺の強国への拒否感も、こんな世界観の形成につながった可能性が高い」としています。ウクライナを侵攻したロシアに対するものと同じように、米国を批判すべきだが、そうではない事も、これを傍証しています。
その上で、どの国でも戦争の被害を最も受けるのは20代など青年である一方で、戦争による経済的利益はこの世代にほとんど関係がない点を指摘します。
こうした視点から、一連の世論調査を通じて浮かび上がった韓国の若者の考えに、「なぜ」と問いを投げ掛けています。
なかなかまとまらない記事となってしまいましたが、20代の若者には「不安」の影がつきまとっているように思えます。
今の50代、60代が20代だった時のような、右肩上がりの時代ではなく、一寸先がどうなるか分からない時代の中、限られた選択肢の中で悩むような印象です。
しかしそんな若者たちも、朝鮮半島問題がうまく解決しそうな2018年には、希望を露にしていました。そう考えると、若者の不安は大人のせいであると考える他にないでしょう。
2. 今日の時事韓国語「사퇴」
「サテェ」と読みます。漢字では「辞退」となります。
李在明政府の内閣改造において、鳴り物入りで長官候補となった野党・基本所得党の龍慧仁(ヨン・ヘイン、36)議員。以前の記事で紹介したような様々な疑惑により悪化する世論に耐えられず、与党が辞退勧告を出し、昨日(13日)に長官候補を辞退しました。
政府にとっては痛手となりますが、それ以上に、若者の政治への嫌悪感を増やした点で失敗した人事であることは明らかです。

今日の京郷新聞一面は、「辞退」する龍慧仁議員の写真でした。筆者撮影。
今日はここまでです。駆け足どころか、ダッシュでした。
週末も色々とデスクワークを進めていたのですが、やはりホルムズ派兵反対デモなど、取材に出かけるべきでした。今日のような記事を書く際に、取材に行っていないと写真もないし、確信も持てません。単なるコタツ記事になってしまいます(しまいました)。
それではまた明日お届けします。とにかく今はガマンガマンです。
アンニョンヒケセヨ。ありがとうございます。(徐台教)
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