【デイリー・コリア・フォーカス】26年9月10日号:映画『オデュッセイア』韓国で観客1千万人突破、「ホルムズ派兵」最新動向、時事韓国語「독감」

皆さま、アンニョンハセヨ。私(徐台教)が住む金浦(キンポ、ソウルのすぐ隣)の今朝の気温は15度でした。
年々、秋が短くなっていると言われますが、これでは困ります。日本もおそらく、朝晩と日中の温度差(日較差)が大きい日々でしょう。体調にはくれぐれもお気をつけください。
今日のテーマは以下の通りです。
(1)韓国で再び「ノーラン熱」、 映画『オデュッセイア』が観客1000万人を突破
(2)韓国「ホルムズ派兵」は反対世論が優勢…国防部はUAEに現地調査団派遣
(3)今日の時事韓国語「독감」
1. 韓国で再び「ノーラン熱」、 映画『オデュッセイア』が観客1000万人を突破
「33日で1000万人」
思わず数字を疑うほどの大ヒット。韓国はいま「ノーラン熱」に沸いています。
クリストファー・ノーラン監督の新作『オデュッセイア』(韓国題『오디세이[オデッセイ]』)が今月6日、韓国で観客1000万人を突破しました。
公開4日目に100万人、13日目に500万人、そして33日目に1000万人。公開以来、興行ランキングの首位を一度も譲らない勢いです。

映画『오디세이(邦題:オデュッセイア)』韓国語版ポスター。ユニバーサル・ピクチャーズ提供。
韓国で「観客1000万人突破」は、‘国民的ヒット’の目安といわれています。
これまでには、韓国社会の格差を描き、非英語作品として初めて米アカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』などがあります。
『オデュッセイア』は、韓国映画と外国映画を合わせて35本目の「1000万人映画」になりました。外国映画では『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』以来3年8か月ぶり、歴代10本目です。
人口約5200万人の韓国では、国民のほぼ5人に1人が見た計算です。
いま、韓国の映画界は深刻な不振が続いています。コロナ禍後、製作費が高騰する一方、映画への投資は縮小。大作と呼べる韓国映画そのものが減っています。
映画振興委員会の「2025年韓国映画産業決算」によると、昨年の映画館の観客数は前年比13.8%減。韓国映画に限れば39.0%も減りました。
そんな時期に登場した久々の大作が、観客を一気に映画館へ呼び戻したのではないでしょうか。
ノーラン監督作品が韓国で1000万人を突破したのは、『インターステラー』に続いて2作目です。

韓国の歴代映画観客数ランキング。オデュッセイアは今日10日の時点で、歴代33位となっています。コリア・フォーカス作成。
人気の理由の一つは、観客の知的好奇心を刺激する作風です。時間や記憶を複雑に組み立て、見終わった後も「あれはどういう意味だったのか」と考えたくなるというものです。
『インセプション』『ダークナイト』『TENET テネット』などを通じ、ノーラン監督は「難しいけれど、見る価値がある」という信頼を積み重ねてきました。観客1000万人を超えた作品が2作もあるという実績は、その信頼の厚さを物語っているのではないでしょうか。
さらに、作り込まれた映像は、映画館で観てこそ真価を発揮します。特に、IMAX館での鑑賞チケットは争奪戦となり、これがニュースで取り上げられた点も注目を後押ししました。
人気は映画館の外にも広がりました。韓国メディアによると、韓国最大の書店・教保文庫では8月に、「オデュッセイア」関連書籍の販売が前年同月の約31倍に増えました。
公式脚本集も芸術分野のベストセラー週間1位になりました。映画を見て終わりではなく、ホメロスの原作まで読んでみたいという人が急増しているのです。
日本でも「1000万人」は普通ではないでしょう。日本映画なら『千と千尋の神隠し』『君の名は。』、外国映画なら『タイタニック』『アナと雪の女王』など、いずれも社会現象となった作品です。
日本では11日公開。韓国での「ノーラン熱」は、日本でも同じように広がるのか。それとも、観客の好みの違いが数字に表れるのか。気になります。(朴眞煥)
・朴眞煥の今日のひと言
ネットでの映画配信が身近になり、「いつか配信されるだろう」という安心感から、映画館へ行く機会がずいぶん減りました。
それでも、上映直前に照明が落ち、場内が一瞬真っ暗になるときのワクワクとドキドキは、いまも好きです。
周りがみんな「面白い」と言うと、むしろ「本当かな」と疑ってしまう癖がありますが、日本で公開されたら少し様子を見て、それでも映画館で見たくなったら、久しぶりに足を運ぼうと思います。
2. 韓国「ホルムズ派兵」は反対世論が優勢…国防部はUAEに現地調査団派遣
今日で最初の報道が出てから一週間となる中、韓国政府によるホルムズ海峡への派兵案の全貌は、具体的な計画としては見えないままです。
韓国各紙ではこの話題を重点的に取り上げ続けています。
まず、保守紙・朝鮮日報は初めて社説でこの件に言及しました。10日付の『ホルムズ議論、国益に従って決められるよう見守るべき』というものです。
ここでは派兵をめぐる複雑な事情に触れています。ベトナムやイラクといった韓国の過去の派兵例とは異なり、今回の派兵には名分がないものの、同盟国の要請を他人のように断ることはできないといった形です。
さらに、与党・共に民主党内や市民社会の反応を紹介すると共に、李在明大統領の「派兵の話は本当に難しい」という発言を取り上げました。難しいからこそ、「過度の論争や政略的な攻勢」を避け、静かに大統領の決定を見守る必要があるとの内容でした。

8日(現地時間)、フランス・パリで首脳会談を行った李在明大統領とマクロン大統領。写真は共同記者会見の様子。この中で李大統領は「両国はホルムズ海峡での航行の自由とグローバルサプライチェーンの安定が早くに回復されるよう、緊密な共助を続けていく」と明かした。青瓦台提供。
他方、リベラル紙・京郷新聞とハンギョレは、派兵反対の論陣を張り続けています。
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