【デイリー・コリア・フォーカス】26年8月26日号:‘NGワード’と化した朝鮮の「非核化」、今日の時事韓国語「사건 암장」

皆さま、アンニョンハセヨ。韓国の徐台教です。
今日は8月26日、水曜日です。今日は、比較的静かな一日を過ごしました。午前中に人と会い、午後からはずっと机に座り事務仕事を進めました。いや、ニュースレターを書きなさいよという話なのですが、どうしても昼間にしかできない仕事があり、そちらを優先しました。
私は今週末から東京に出張です。
それを終え、韓国に戻ってきた9月7日(月)から、ニュースレターは毎日正午(12:00)の発行に変わります。まだ数日は不規則な配信が続いてしまいますが、もう少しお付き合いください。
(1)‘NGワード’と化した朝鮮の「非核化」
米国のトランプ大統領が「年内にある」旨を認めた、米朝首脳会談。水面下でどんな準備が進んでいるのかについての報道はありませんが、外堀を埋めるような動きは続いています。
トランプ大統領は25日(現地時間)、自身のSNSに朝鮮の金正恩国務委員長との写真3枚を掲載しました。2018年6月にシンガポールで行った初の首脳会談の際のものが1枚と、2019年6月に板門店で会った際のものが2枚です。

2019年6月30日に板門店で金正恩氏と会った際の写真。トランプ大統領はこの時、南北軍事境界線を越えて朝鮮側に入ったことで話題となった。trurh socialより引用。
特にメッセージを添えた訳ではなかったのですが、「うまくいっている」というアピールと受け止めてよいでしょう。
決裂に終わった(正確にはトランプ氏が決裂を決めた)2019年2月のベトナム・ハノイでの首脳会談の写真が無いことも、こうした解釈を後押ししています。
実はトランプ氏は、同じことを8月15日にも行っていました。その後、米韓連合演習の縮小を命令したこともあり、トランプ氏が何かアクションを起こすのではないかという見方が韓国メディアにありましたが、今のところ何もありません。
一方で、米国の「気遣い」が感じられます。24日(現地時間)、韓国の趙顯(チョ・ヒョン)外交部長官と、米国のマーク・ルビオ国務長官が電話会談を行った際のことです。
韓国外交部、米国務省がそれぞれ発表した資料を見ると、韓国側にある「韓半島の平和と北核問題の解決のために、韓米間に緊密な疎通と共助を続けていくことにした」という内容が、米側の発表にはありませんでした。
ただ、「米韓同盟に関する幅広い課題について協議した」、「同盟にとって欠かせない事柄について、両国が緊密に連携していく必要性を指摘した」と書くにとどまったのです。

韓米外相会談を伝える、米国務省のページ。朝鮮の核問題に関する言及はない。
もちろん、電話会談を行った双方の国で発表内容の「密度」が異なる場合は、少なからずあります。
それでも核への言及すらなかった米側の発表からは、対話をなんとしても実現させたいトランプ氏の思惑が透けて見えるようです。
ちなみに、今年2月に韓米外相が会談した際の米側の報道資料には、「North Koreaの完全な非核化へのコミットメント(意志)を再確認した」と書かれています。

今年2月の米国務省の報道資料。
先述したように、韓国もまた、非核化と書いていません。あくまで「北核問題の解決」です。これは「非核化が対話の入り口ではない」という現政権の方針によるもので、非核化を長期的な課題と見ていることの表れとなります。
このように、もはや「(朝鮮の)非核化」という言葉はNGワードとなりつつあります。この基調のまま米朝首脳がテーブルにつく場合、どんな結果が出るのでしょうか。
24日のニュースレターでも言及したように、朝鮮の非核化、あるいは朝鮮半島の非核化というのは、これまで朝鮮半島問題を解決するための「カギ」の一つでした。
逆説的な表現ですが、「冷戦構造の解体」と共に、「平和に向かう扉」を開けるための手段として受け止められてきたのです。しかしこの方程式は崩れてしまいました。
どうやって枠組みを設定し直すのか。緻密で忍耐強い議論が米朝の間で行われるようには思えません。韓国政府の外交力が問われる局面ですが、明るい展望はなかなか見えないようです。
(2)今日の時事韓国語「사건 암장」
人気コーナー(?)の復活です。今日の時事韓国語は「사건 암장」。
カタカナ読みでは「サコン アムジャン」となります。漢字で書くと「事件 暗葬」です。
暗葬という言葉は日本では聞きなれないものです。文字通り闇に葬るというもので、これに事件が付く場合には「もみ消し」となるでしょう。
韓国でここ数日、連日トップニュースとして扱われている事件がこれに当たります。今年5月、済州(チェジュ)島の警察に、30代の女性の行方が分からなくなったという通報がありました。
しかし当時、担当した警察官は調査もしないまま、「連絡が取れたが通報者との対話を望んでいない」と通報者に伝える一方、警察の行方不明者ネットワークには「交通事故で死亡」と入力し、事件を無理やり終結させました。
この出来事を伝える際に、「사건 암장」という表現がよく使われています。
その後、いぶかしんだ女性の親族がふたたび警察に通報し、これが全国ニュースになるや、警察は再捜査を始めました。そして一昨日、女性の遺体が見つかりました。事件性はないということです。
一方、事件を違法に終結させた警察官は25日、職務放棄や偽計公務執行妨害の疑いで逮捕されています。他にも同様のケースがあることが分かっており、今後の捜査の行方によっては、警察の大スキャンダルとなるでしょう。
折しも10月からは検察が解体され、警察が大きな力を握ることになります。李在明大統領も「警察の改革」を要求しています。警察への不信も相当なものがあります。
↑この事件については、毎日新聞の記事が詳しかったです。全文読めるのでご興味ある方はぜひ。
今日はここまでです。
実は先日、とあるアクシデントにより左手小指の第一関節の腱が切れてしまい、マレットフィンガーと呼ばれる状態になりました。第一関節を自力で伸ばせなくなる症状です。

指を無理やり伸ばしている状況です。逆エビ固めといったところです。
治療のためには手術もしくは8週間の固定が必要ということで、後者を選び今にいたります。非常に不便な状況で痛みもあります。仕方ないので、このままもう少しガマンします。^^
それではまた明日、お届けします。皆さまもくれぐれもご自愛くださいませ。
アンニョンヒケセヨ。ありがとうございます。(徐台教)
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