【デイリー・コリア・フォーカス】26年3月5日号

皆さま、アンニョンハセヨ。
今日も韓国から徐台教が、「デイリー・コリア・フォーカス」3月5日号を元気にお送りいたします。
韓国語に「답보(タッポ)」という言葉があります。漢字で書くと「踏歩」となるのですが、足踏みという意味です。
今年1月から取り組んでいる『コリア・フォーカス』の拡大が、まさにその状況にあります。
怒濤の2月が終わり、3月には腰を据えて進めようと思っていたところ、あちこちから仕事が舞い込み、嬉しい悲鳴を上げています。
中にはこれまでになかったレベルの仕事(韓国政府への意見寄稿)もあり、身が引き締まります。
ですが今年上半期の内にはどうしても終わらせるべく、『コリア・フォーカス』拡大事業も進めていかなくてはなりません。
この「デイリー・コリア・フォーカス」は今後も、中心事業の一つとして、2万人の読者獲得を目指して進めていきます。
そのためには同僚の存在が欠かせません。目の前の仕事をこなしつつ、改良もしてゆくという不安定な局面ですが、何としてもやり切ります。今後とも見守ってください。
まあ、さっさと記事を書けということです(笑)。
今日の目次です。
1. 最大野党・国民の力、ついに尹錫悦氏との絶縁を「断念」
2. 「早すぎる」ガソリン値上がりに、李大統領がストップ
3. 今日の時事韓国語「북향민」
1. 最大野党・国民の力、ついに尹錫悦氏との絶縁を「断念」
与党・共に民主党に次ぐ107議席(議員定数300)を持つ最大野党・国民の力。24年12月3日の尹錫悦大統領(当時)による非常戒厳の際には与党だった党です。
しかし同党の主流派は非常戒厳からわずか二週間後には、非常戒厳に反対した韓東勲(ハン・ドンフン)代表を引きずりおろします。その後、非常対策委員会体制を経て、25年8月には新代表として、張東赫(チャン・ドンヒョク)氏が就任します。
この張代表は、代表になる前も、そして就任した後も、一貫して尹錫悦氏を擁護する姿勢を崩していません。このため、党はどんどん極右化(※)し、張東赫氏(≒尹錫悦氏)を擁護する勢力が今では党内の多数派となりました。
※この時の「極右」とは、民主主義制度を否定する姿勢を指します。尹錫悦氏の非常戒厳は憲政を破壊する行為であったことは明確です。不正選挙を信じる立場もここに含まれます。

張東赫代表。国民の力HPより引用。
張代表のこんな立ち位置は、今年2月19日に尹錫悦氏が「内乱の頭目(内乱首謀罪)」で無期懲役判決を受けても、変わりませんでした。
このため「絶尹」、つまり尹錫悦氏との絶縁を通じ、党を正常化させたい改革派との不協和音は、高まり続ける一方でした。
そしてついに4日、改革派議員で構成される派閥「代案と未来」の代表団は、張東赫代表と宋彦錫(ソン・オンソク)院内代表という、党指導部と面談を行いました。
しかし、張代表は頑として動きませんでした。これを受け、改革派のチョ・ウニ議員は記者団にこう述べています。
「私たちがこれ以上、接点がないことを互いに確認したため、この問題に対し、これ以上取り上げることは私たちの党にとっても助けにならないと判断を(後略)」
白旗です。6月3日の地方選挙まで90日を切る中、これ以上の「内紛」は絶滅の危機を深めるだけと判断したのでしょう。
この出来事について、韓国メディアは一斉に「絶尹の失敗」と取り上げました。
そうでなくとも、国民の力の支持率は下降の一途をたどっています。先月26日に発表された信頼できる世論調査(NBS)では17%と、共に民主党の45%に比べ、半分以下でした。
保守紙『東亜日報』は翌27日の社説で、その原因を張東赫代表に求めています。
2月19日の尹錫悦前大統領への有罪判決が「尹アゲイン(尹錫悦の復権を求める勢力)」と絶縁する最後の機会であったにもかかわらず、張代表は「絶縁すべきは絶縁を押し出し党を分裂させようとする勢力」と宣言し、反対の方向に向かったというのです。
また、「韓国の保守政党史の中で、今の国民の力ほど無責任で無気力な政党を探すのは難しい」と断じています。
5日には、保守野党・改革新党の李俊錫(イ・ジュンソク)代表が会見の中で、国民の力に対し「陰謀論に飲まれた」と延べ、「保守の看板を下ろせ」と迫りました。
李氏は過去に、国民の力の代表を務めていました。この時期、同党は陰謀論と明確に距離を置いていましたが、変われば変わるものですね。

5日付けのリベラル紙『京郷新聞』に掲載された、韓国極右の見取り図。左上から時計回りに「不正選挙派」、「国民の力」、「光化門派」、「汝矣島派」で、その中心に元予備校講師のチョン・ハンギル氏(中央)がいる形です。
以前も述べたように、この最大野党の体たらくが、与党の緊張感を無くし、韓国の「政治不在」の元凶となっています。
「6月3日の地方選で大敗してこそ正常化する」という意見(?)もありますが、最大与党が極右の受け皿となってしまっている現状は、由々しき事態といえます。
なお、5日付けのリベラル紙『京郷新聞』には、韓国極右の見取り図が出ていました。左上から時計回りに「不正選挙派」、「国民の力」、「光化門派」、「汝矣島派」で、その中心に元予備校講師のチョン・ハンギル氏(中央)がいる形です。
2. さっそくのガソリンの値上がりに、怒る李大統領
ガソリン値上がりは、4日晩のテレビニュースで取り上げられた内容です。地上波3社が一斉に報じていました。
報道を総合すると、ソウルでガソリンの平均価格が1リットルあたり1842ウォン(197円)と一日で54ウォン(約5.7円)上昇し、軽油(ディーゼル油)はガソリンよりも1.5倍の水準で上昇しているということでした。こちらは1リットルあたり1804.5ウォン(約193円、ソウル基準)でした。

ガソリン値上がりを伝えるMBC。「寝て起きたら50ウォン値上がり」というタイトルでした。
通常、国際社会における取引価格上昇から2~3週間後に、韓国内で価格が上昇するそうですが、値上げが早すぎるという論調です。
『MBC』に登場した大韓石油協会の関係者は値上げの背景について、「市場の不安感が増幅され、仮需が急増し、在庫を消費する機関が短縮しており、早期に物量を確保する動きとさらに消費者が早期に給油するなど…」と説明しています。
暗号のようですが、他の局でも「急激な需要の高まり」を理由として挙げています。
しかし政府は4日、「5日から急激な値上げを取り締まる」と発表しました。さらに李在明大統領は5日、「地域、油類ごとに『最高価格指定』を迅速に行ってほしい」と述べました。
「最高価格指定」というのは、価格の上限を政府が定めるもので、韓国メディアは「価格上限性」と説明しています。
商魂たくましいとしか言いようのない状況ですが、一歩対応を誤る場合、パニックが起きる可能性もあり、政府には先回りした対応を要求したいところです。
3. 今日の時事韓国語「북향민」
「プッキャンミン」と読みます。漢字では「北郷民」です。
朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)を離れ、韓国に住む人々を指します。
以前は「帰順者」、「脱北者」、「セト民」、「北韓離脱住民」と呼ばれてきましたが、李在明政権になり呼称の改変が行われ、今年から「北郷民」となりました。
統一部は「北郷民」という呼称が、韓国における北朝鮮出身者への差別と排除を和らげるという期待を込めているようです。
当時者たちの受け止めは反対する人、賛成する人、様々です。未だ呼称を決めかねている点が、揺れ続ける南北関係を象徴しているかのようです。
5日、統一部の発表によると英語表記は「North Korean-born citizens」とのことです。
今日はここまでです。
この後、ソウルで重要なミーティングがあるため、駆け足になってしまいました。
ちなみに昨日「史上最高の暴落」とお伝えした株価ですが、今日5日は15時30分の取引終了時には前日比プラス9.63%と史上最高の上げ幅(プラス338.41ポイント)となりました。上昇率は歴代2位とのことです。

今日は真ん中の人物が笑顔です。やらせ写真ですよねどう見ても。聯合ニュースより引用。
まさにジェットコースターですね。
それではまた明日。
アンニョンヒケセヨ。ありがとうございます。(徐台教)
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