【デイリー・コリア・フォーカス】26年5月26日号

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徐台教 2026.05.26
誰でも

皆さま、アンニョンハセヨ。

5月26日、火曜日です。韓国は今日、全国的に雨となっています。金浦の自宅から「デイリー・コリア・フォーカス」をお送りいたします。

いよいよ統一地方選が8日後に迫ってきました。私も選挙に関連する色々な情報を更新することに、多くの時間を割いています。

そんな中、今日は午後にソウル市内の新林(シンリム)洞へと出かけ、市長選に与党・共に民主党から立候補している鄭愿伍(チョン・ウォノ)候補の演説を聞いてきました。

演説する鄭愿伍候補。26日、筆者撮影。

演説する鄭愿伍候補。26日、筆者撮影。

実は共に民主党と最大野党・国民の力は今も、民主化運動を侮辱するキャンペーンを行ったスターバックスをめぐり、国会で舌戦を繰り広げています。与党はスタバを批判、野党は擁護という形です。

しかしこの日、鄭候補はこの問題にはひと言も触れず、淡々と経済政策を訴えながら、国民の力の呉世勲(オ・セフン)候補を批判する演説を行いました。

以前、外信メディアクラブで同氏が行った会見の時にも書いた覚えがありますが、ソウル城東(ソンドン)区で3期12年にわたって区長を務めた人物だけあり、まさに行政家といった感じです。正直なところ人間的な面白さはあまり感じません。

ソウル市の人口は約1000万、予算は約51兆ウォン(約5兆4000億円)です。その存在の大きさから、韓国を背負う政治家が首長となってほしいですが、なかなかそうはいかないようです。

各種世論調査によると、両候補の支持率の差は0.1%から11%の間で鄭氏のリードとなっています。「接戦」と言えるでしょう。明日は呉世勲候補の演説を見に行きます。

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聴衆は民主党のテーマカラーである「青一色」。26日、筆者撮影。

聴衆は民主党のテーマカラーである「青一色」。26日、筆者撮影。

それにしても、韓国の選挙をずいぶん見てきましたが、最近では演説を取材する気になかなかなりません。

理由は、候補者が自陣営の支持者に向けてしか語らないからです。聞く方も合いの手を入れたり、途中でコールをしたりと、まるで身内のお祭りです。与野党ともに同様です。

2000年代後半から政治が分極化(両極化)し、さらにネットが普及しいつでも演説動画を見返せるようになったことが影響しているかもしれません。

もっと大勢を対象に語りかけるような演説、例えば1971年の大統領選挙の際に、現職の朴正煕(パク・チョンヒ)を猛追する金大中(キム・デジュン、当時47歳)がソウル奨忠壇公園に集まった100万人の市民を前に行ったような演説が聞きたいのです。

この時、金大中は朴正煕が反共を口実に独裁政治を行うことを鋭く追及した他に、まさに「天下国家を語る」としか表現しようのない演説を行い、人々に強い印象を与えました。彼が大統領になるのは、それから27年後のことです。

もちろん大統領選ではない、ソウル市長選にそんな演説を求める私が間違っているのですが、「民主主義の華」と呼ばれる選挙が年々、面白くなくなっている気がしてなりません。政治家も小粒になっている感があります。私の単なる思い込みかもしれませんが…。

しかしそれはソウルだからで、今回の選挙の最大の激戦地となっている、大邱(テグ)市長選や釜山北区甲の国会議員補欠選挙には、また別の熱気があるようです。木曜日から3日間かけて、いくつかの地域を回ってくる予定です。今から楽しみです。

演説終了後、支持者に囲まれる鄭愿伍候補。同上。

演説終了後、支持者に囲まれる鄭愿伍候補。同上。

狭い交差点での演説。「新林には広場がない」という声も聞かれました。同上。

狭い交差点での演説。「新林には広場がない」という声も聞かれました。同上。

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一方で今日の午後、ソウルで痛ましい出来事がありました。

撤去中の高架道路の一部が崩落し、3人が亡くなり、3人がけがをしたのです。忠正路(チュンジョンノ)と市庁前を結ぶ交通量の多い道路で、築60年を迎え解体が進んでいました。

朝から異常が見つかり、午後になって点検していたところ崩れてしまったということです。亡くなった3人は60代の現場管理所長、60代の監理団長、そして50代の専門家でした。とても残念なことです。

この高架道路の下には、韓国版新幹線であるKTXも(低速度で)走る線路が通っており、電車が通過するタイミングで崩落していたら大惨事になっていた可能性もありました。

事故により、ソウル駅より先の区間が寸断されてしまい、今なお電車の通行に影響が出ています。

先に紹介した鄭愿伍、呉世勲の両氏は事故直後すぐに選挙活動を中断し、現場に向かいました。他に、ソウル市長選に立候補している左派政党・正義党の権英国(クォン・ヨングク)候補なども現場に駆けつけています。

事故の原因はまだ分かりませんが、さっそく「人災ではないか」という指摘も出ています。私も事故現場から車で10分ほどの独立門に長く住んでいたことがあり、よく通る道でした。心が重くなる出来事でした。

地上波MBCでは夜8時からのメインニュースで、トップから15分にわたってこの事故について報じました。他局も同様の編成でした。MBCのHPをキャプチャ。

地上波MBCでは夜8時からのメインニュースで、トップから15分にわたってこの事故について報じました。他局も同様の編成でした。MBCのHPをキャプチャ。

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他にも、言及すべき大きな動きや議論がいくつもあります。

例えば今日、李在明大統領出席の下、慶尚南道(キョンサンナムド)昌原(チャンウォン)市の鎮海(チネ)区で「第1回未来国防戦略委員会」が開催されました。鎮海は軍港です。

そしてここで安圭伯(アン・ギュベク)国防部長官は「大韓民国核推進潜水艦開発基本計画(長い!)」を李大統領に報告しました。核推進潜水艦というのは原子力潜水艦のことです。

ついに確定した原潜建造計画の名前は「チャンボゴN事業」。チャンボゴ(張保皐)は新羅時代、同国の海上基地「清海鎮(現莞島郡)」を根拠地に海上で覇を唱えた人物です。

韓国初の潜水艦にその名が付いていますが、これを更新する意味を持つと国防部は説明しています。

同計画によると、1番艦の進水は2030年代中盤になるそうです。また、原子炉をはじめ、全て韓国内で「自主的に」建造するとのことです。

いずれにせよ、原潜とその周辺事情についてはまた言及します。

「第1回未来国防戦略委員会」に出席した李大統領。潜水艦の模型の上には「みずからを守る力、未来を準備する国防」とあります。米国に頼らずとも、自力で朝鮮民主主義人民共和国の脅威から韓国を守るということです。

「第1回未来国防戦略委員会」に出席した李大統領。潜水艦の模型の上には「みずからを守る力、未来を準備する国防」とあります。米国に頼らずとも、自力で朝鮮民主主義人民共和国の脅威から韓国を守るということです。

最後に、今朝はスターバックス騒動の震源地ともいえる、新世界グループの鄭溶鎮会長による謝罪と、経営陣による記者会見がありました。

ひと言で、「原因は解明できなかったが、責任はすべて自分にある」という内容で、これに対し与党内で批判が続いています。ですが、同党の大邱市長候補である金富謙(キム・ブギョム)元国務総理は「ここらで止めにしよう」と政治家を諌めるメッセージを出しました。

これに対しても批判が集まっていますが、おそらく「政治」というものの存在価値は、この辺りにあるのでしょう。金富謙さんの姿勢にシンパシーを感じます。

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2. 今日の時事韓国語「세금」

最後に今日の時事韓国語は「세금」です。「セグム」と読みます。感じでは「税金」。

鄭愿伍候補のスローガンの一つが「税金が惜しくないソウル」なのです。なかなかの自信ですよね。

今日はここまでです。

6月3日の選挙までは、今日のようなダイジェスト版になるかもしれません。それでも配信を続けていくので、よろしくお願いいたします。それではアンニョンヒケセヨ。(徐台教)

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